30秒でわかる、この記事の答え
- 答え再建築不可のアパートも、今の状態のまま売れます
- 理由建て替えはできなくても、直して貸し続けられるから
- まずやること役所で、前の道の種別と接道の幅を確かめる
あなたの状況から読む
- 接道2mあるのに不可アパートだけの条例の上乗せへ
- 既存不適格と言われた既存不適格との違いへ
- 直して貸せるか知りたい建て替えずに直せる範囲へ
- 入居者がいる入居者がいるままの売り方へ
「ほかの不動産会社に『建て替えができないので、うちでは難しい』と言われた」
「相続したアパートが再建築不可だと分かった。もう売れないのだろうか」
結論からお伝えします。
再建築不可のアパートも、売却できます。
建て替えはできなくても、建物を直して貸し続けることはできるからです。
入居者がいるまま、今の状態で売ることもできます。
この街で、あなたのアパートを買いたい人がいます。
ただし、アパートには戸建てにはない事情があります。
共同住宅は、自治体の条例で接道の条件が上乗せされることがあるのです。
そのため「戸建てなら建つのに、アパートとしては建て替えられない」土地もあります。
この記事では、再建築不可の仕組みを「アパートの場合」に絞ってお話しします。
条例の上乗せ、既存不適格との違い、買い手と値段、入居者がいるままの売り方の順です。
建て替えできないアパートなんて、買う人がいるんでしょうか。
います。建物を直して貸し続ける人にとって、再建築不可は値段を決める材料の一つです。建て替えを前提にしない買い手は、今の建物があと何年貸せるかを見ます。
この記事を読んで理解できること
- 再建築不可のアパートとは何か(建築基準法43条の接道義務)
- アパートは条例で接道の条件が上乗せされることがある理由
- 「アパートとしては建たないが、戸建てなら建つ」土地の見分け方
- 既存不適格と再建築不可の違い
- 建て替えられなくても、直して貸し続けられる範囲
- 融資がつきにくい中での値段の決まり方と、入居者がいるままの売り方
「建て替えできない」と言われたアパートでも、今の状態のままの金額をお出しします。
査定・ご相談は無料です。2営業日以内にご連絡します。
この記事の目次
再建築不可のアパートとは:敷地が道路に2m接していない
うちのアパートが再建築不可かどうかは、どこで分かりますか。
役所の建築指導の窓口で、前の道が建築基準法の道路かどうかを確かめるのが確実です。そのうえで、敷地が道路に何m接しているかを見ます。
再建築不可とは、今の建物を壊すと、同じ敷地に新しく建てられない状態のことです。
いちばん多い原因は、建築基準法43条の「接道義務」を満たしていないことです。
建築基準法(e-Gov法令検索)43条1項は、敷地が道路に2m以上接することを求めています。
ここでいう道路は、42条で決められた「建築基準法上の道路」です。
幅4m以上が原則です。4m未満でも、特定行政庁が指定した道は道路とみなされます(42条2項)。
ことばの説明:特定行政庁
建物の決まりについて、道路の指定や、建てるための認定・許可を出す役所のことです。地域の建物の決まりの「審判役」と考えると分かりやすいです。
次のような敷地は、再建築不可になりやすい形です。
- 道路に接する部分の幅が2mに足りない旗竿地
- 前の道が建築基準法の道路ではない(見た目は道でも、法律上は通路などの扱い)
- 道路に接しておらず、ほかの人の土地を通って出入りしている
敷地が建築基準法の道路に2m以上接している?
確かめる順番
まず役所の建築指導課などで、前の道が42条のどの道路にあたるかを聞きます。
次に法務局で公図や登記の記録を取り、道路に接する幅を確かめます。
建てたときの確認済証や建築計画概要書が残っていれば、当時の扱いも分かります。
再建築不可の基本は再建築不可物件とはでまとめています。
接道が2mあるのに「アパートは建てられない」と言われた方へ。条例の事情も含めて査定します。
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アパートは、条例で接道の条件が上乗せされることがある
道路に2m接していれば、建て替えられるんですよね。
戸建てならそうでも、アパートは足りないことがあります。自治体の条例で、共同住宅の接道の条件が上乗せされている場合があるからです。
建築基準法43条3項は、自治体が条例で接道の制限を付け加えられると定めています。
対象は、特殊建築物、階数が3以上の建物、延べ面積1,000㎡超の建物などです。
アパートなどの共同住宅は、建築基準法2条2号で「特殊建築物」にあたります。
そのため、アパートは条例で接道の条件が厳しくなっていることがあるのです。
ここでは、条例の本文を確かめた東京都と横浜市の例を挙げます。
| 条例 | 共同住宅に上乗せされる主な条件 |
| 東京都建築安全条例 | 10条:特殊建築物は、路地状部分だけで道路に接する敷地には建てられない。ただし階数3以下・延べ面積200㎡以下・12戸以下で、路地状部分の長さが20m以下の共同住宅などは除く 10条の3:特殊建築物の敷地は、床面積の合計が500㎡以下なら道路に4m以上接する(500㎡を超えると6m以上など)。10条の小さな共同住宅には適用しないことができる |
| 横浜市建築基準条例 | 5条:共同住宅の床面積の合計が100㎡を超えると、1か所で道路に接する長さは、200㎡以下で4m以上、500㎡以下で5m以上、500㎡超で6m以上 4条の2:地階を除く階数が3以上の建物(一戸建ての住宅を除く)は、道路に4m以上接する |
| 共通 | どちらにも、知事・市長が安全上支障がないと認めた場合の例外の定めがある |
横浜市で共同住宅の敷地が道路に接する長さ(条例5条)
- 床面積100㎡超〜200㎡4m以上
- 200㎡超〜500㎡5m以上
- 500㎡超6m以上
※2か所以上で接する場合の緩和や、市長の許可の定めもあります。
たとえば横浜市で、床面積の合計が150㎡のアパートを建てるとします。
この場合、敷地は1か所で道路に4m以上接している必要があります。
接道が3mなら、43条1項の2mは満たします。
それでも、この規模のアパートとしては建て替えられないことになります。
アパートの再建築不可で、いちばん見落とされやすいところです。
条例の中身は自治体ごとに違います。物件のある自治体の条例を確かめてください。
「アパートとしては建たないが、戸建てなら建つ」土地
接道が2m以上あり、条例の上乗せだけを満たさない土地は、完全な再建築不可とは違います。
壊したあと、一戸建てなら建てられる可能性があるからです。
買い手から見ると、この土地には「戸建ての用地」としての値段がつきます。
「再建築不可だから土地の値段は見られない」と言われたら、どちらにあたるか確かめてください。
43条2項の「認定」は、共同住宅には使いにくい
接道を満たさなくても、43条2項によって建てられる場合があります。
特定行政庁の認定(1号)と、建築審査会の同意を得た許可(2号)の2つです。
ただし建築基準法施行規則10条の3は、1号の認定の対象を絞っています。
私道などの道に接する場合に認定を受けられるのは、一戸建て住宅や長屋などです。
共同住宅は入っていません。延べ面積も500㎡以内に限られます。
アパートとして建て替えたいなら、主に2号の許可を探ることになります。
43条2項の認定と許可
- 一戸建て住宅や長屋などが対象
- 共同住宅は入っていない
- 延べ面積は500㎡以内
- アパートは主にこちらを探る
- 許可が出るかは敷地ごとの判断
許可が出るかは敷地ごとの判断です。見込みは役所や建築士に確かめてください。
隣の土地を買う、許可を取るなど、建てられるようにする方法は再建築不可物件の売却相場でお話ししています。
既存不適格と再建築不可は、何が違うのか
役所で「既存不適格」と言われました。再建築不可と同じですか。
重なることはありますが、別の言葉です。既存不適格は「建てたあとに決まりが変わった建物」、再建築不可は「今の決まりでは建て替えられない敷地」のことです。
建築基準法3条2項は、決まりができたときにすでにあった建物には、その決まりを当てはめないとしています。
これが既存不適格です。今の決まりに合わなくても、違法な建物ではありません。
ただし建て替えるときは、今の決まりに合わせる必要があります。
条例ができる前に建ったアパートが、今の接道の条件を満たさないこともあります。
その場合、建物は既存不適格で、敷地はアパートとしては再建築不可ということです。
反対に、建てたときから決まりに合っていなかった建物は「違反建築」です。
違反建築には3条2項が当てはまらず、既存不適格とは扱いが違います。
建てたときは決まりに合っていた?
※どちらも、建て替えるときは今の決まりに合わせる必要があります。
| 言葉 | 意味と、売るときの扱い |
| 既存不適格 | 何の話か:建てたあとに決まりが変わった建物 今の建物:そのまま使える 建て替え:今の決まりに合わせれば建てられる 売るとき:どの決まりに合わないかを伝える |
| 再建築不可 | 何の話か:今の決まりでは建て替えられない敷地 今の建物:そのまま使える 建て替え:接道などを満たすまで建てられない 売るとき:接道の状況を伝える |
| 違反建築 | 何の話か:建てたときから決まりに合っていない建物 今の建物:是正を求められることがある 建て替え:今の決まりに合わせる必要がある 売るとき:違反の内容を伝える。買い手はかなり限られる |
既存不適格の物件の売り方全体は既存不適格物件を売却する完全ガイドにあります。
古いアパートは、耐震の基準でも既存不適格になっていることがあります。
1981年5月以前の建物は旧耐震のアパートは売却できるもあわせてご覧ください。
建て替えられなくても、建物は直して貸せます。直して貸す前提で金額をお出しします。
査定・ご相談は無料です。2営業日以内にご連絡します。
建て替えられなくても、直して貸し続けられる
建て替えできないなら、建物が古くなったら終わりですよね。
建て替えはできなくても、直すことはできます。屋根や外壁、部屋の中を直して、貸し続けている古いアパートはたくさんあります。
再建築不可で制限されるのは、壊して新しく建てることです。
今の建物を手入れして使い続けることまで、禁じられてはいません。
内装や水まわり、給湯器の交換、外壁の塗装などは、ふつうに行えます。
気をつけたいのは、建物の骨組みに手を入れる大きな工事です。
建築基準法2条14号は「大規模の修繕」を定めています。
壁・柱・床・はり・屋根・階段のどれかを、半分を超えて直す工事のことです。
今の6条1項では、2階建ての建物の大規模の修繕には建築確認が要ります。
ことばの説明:建築確認
工事を始める前に、計画が建物の決まりに合っているかを確かめてもらう手続きです。建てる前の「答え合わせ」のようなものです。
接道を満たさない既存不適格の建物でも、大規模の修繕ができる場合があります。
建築基準法86条の7と、建築基準法施行令137条の12第11項の定めです。
用途を変えないこと、特定行政庁が支障がないと認めることが条件です。
どこまでの工事ができるかは、計画の前に役所や建築士に確かめてください。
建て替える/直して貸し続ける
- 隣地の買い取りや43条2項の許可が要る
- アパートは条例の上乗せも満たす必要がある
- 内装・設備・外壁の塗装はふつうにできる
- 骨組みの大きな工事は、確認と条件を確かめる

買い手が見るのは「あと何年貸せるか」
直して貸す買い手は、建物があと何年使えるかと、直す費用で値段を考えます。
雨漏りや傾きがあっても、直せる傷みなら、その費用を値段に織り込むだけです。
空いている部屋が多くても、直して貸せる部屋なら考え方は同じです。
買い手は、現金で買える人に限られやすい
再建築不可だと、なぜ値段が下がるんですか。
買う人がローンを使いにくいからです。現金で買える人に限られると、買い手の数が減ります。
金融機関は、お金を貸すときに土地と建物を担保に取ります。
ことばの説明:担保
お金を返せなくなったときに備えて、貸す側が押さえておく土地や建物のことです。その評価が低いと、お金を借りにくくなります。
再建築不可の土地は、建物がなくなると新しく建てられません。
そのため担保としての評価が低くなり、融資がつきにくいのです。
買い手は、現金で買える個人の投資家や、不動産会社に限られやすくなります。
買い手が限られる理由
- 建て直せない建物がなくなると新しく建てられない
- 担保の評価が低い融資がつきにくい
- 現金の買い手個人の投資家や不動産会社に限られやすい
仲介で広く売り出しても、ローンを使う買い手は途中で外れることがあります。
だからこそ、はじめから現金で買う相手に声をかけるほうが、話が早く進みます。
値段は「家賃」と「土地」の両方から考える
再建築不可のアパートの値段は、いくつかの見方を重ねて考えます。
| 見方 | 考え方 | 再建築不可で変わること |
| 家賃から見る | 直したあとに取れる家賃から、直す費用と経費を引いて考える | 建て替えの出口がないぶん、早く元が取れる値段が求められる |
| 土地から見る | 建物を壊したあとの土地の値段で考える | 完全な再建築不可なら大きく下がる。条例だけ満たさない土地は戸建ての用地として見られる |
| 隣の土地から見る | 隣の土地と合わせると接道を満たすかを考える | 隣の持ち主にとっては、ほかの買い手より価値が高いことがある |
家賃から見る買い手にとって、再建築不可は「建て替えられない分の不安」です。
建物が使える限り、それは値段の差であって、売れない理由にはなりません。
入居者がいて家賃が入っていれば、その家賃が値段を支える材料になります。
入居者がいるままでも構いません。立ち退きなし・今の状態のままでお話しさせてください。
査定・ご相談は無料です。2営業日以内にご連絡します。
入居者がいるまま売る進め方
入居者に出ていってもらわないと、売れませんか。
出ていってもらう必要はありません。入居者との契約は、そのまま買主に引き継がれます。
民法(e-Gov法令検索)605条の2は、貸している人の立場が買主に移ると定めています。
敷金を返す義務も、買主に引き継がれます(同条4項)。
再建築不可のアパートでは、入居者がいることが強みになることもあります。
買い手にとって、家賃が入っていることは「まだ貸せる建物だ」という証になるからです。
立ち退きには時間と費用がかかります。
建て替えられない敷地で建物を空にしても、得になりにくいのです。
入居者がいるまま売る流れ
- 道路を確かめる役所で前の道の種別と接道の幅
- 一覧をそろえる部屋ごとの家賃・入居年・敷金
- 査定と条件接道と条例の事情も伝える
- 契約と引き渡し入居者に新しい振込先を知らせる
売る前にそろえるもの
- 部屋ごとの家賃・入居した年・敷金の一覧(通帳などから起こしたもので構いません)
- 賃貸借契約書(手元にあるぶん)
- 役所で確かめた前の道の種別と、接道の幅のメモ
- 確認済証・検査済証・建築計画概要書(あれば)
- 修繕の記録と、雨漏りなど分かっている傷み
書類がそろっていなくても、査定は始められます。分かる範囲で構いません。
再建築不可であることは、契約の前に伝える
再建築不可であることや接道の状況は、買い手の判断に大きく関わります。
知っていることは、契約の前に告知書や契約書で伝えておきます。
先に伝えて、その前提で値段と条件を決めておけば、あとでもめにくくなります。
リハコが、再建築不可のアパートを買う理由

リハコは、古いアパートや空き家を買い取り、直して、その街で貸している会社です。
これまでに空き家・築古物件を累計200戸以上再生してきました。
アパートの買取は23件、そのうち14件が神奈川県です。
再建築不可では、茨城県古河市幸町の築50年の戸建てを、そのままの状態で買い取りました。
リハコの買取・再生の実績
アパートでも考え方は同じです。建て替えではなく、直して貸す前提で値段を出します。
- 再建築不可・既存不適格でも、現況のまま買い取ります
- 入居者はそのまま引き継ぎます。立ち退きは要りません
- 前の道や接道、条例の事情も確かめたうえで金額をお出しします
- 雨漏り・傾き・空室があっても、直さずにそのままで構いません
- 解体も片付けも不要です(解体の相談は解体の窓口でも受けています)
- 全国対応(関東はリハコが直接買取、関東外は提携先と進めます)。2営業日以内にご連絡します
「建て替えできないので難しい」と言われても、そこで終わりではありません。
この街で、あなたのアパートを買いたい人がいます。一度お話しさせてください。
読み終えたら、まずやること
- 役所の建築指導課などで、前の道が何の道路かを聞く
- 部屋ごとの家賃・入居した年・敷金を書き出す
- 確認済証や建築計画概要書が手元にあるか探す
よくある質問
再建築不可のアパートでも売れますか?
売れます。建て替えはできなくても、建物を直して貸し続けることはできるからです。
買い手は、今の建物があと何年貸せるかと直す費用で値段を考えます。入居者がいるまま、今の状態で売ることもできます。
道路に2m接しているのに、アパートは建て替えられないと言われたのはなぜですか?
共同住宅は、自治体の条例で接道の条件が上乗せされることがあるからです。
建築基準法43条3項で、アパートなどの特殊建築物には、条例で制限を付け加えられます。
たとえば横浜市では、床面積が100㎡を超える共同住宅に、4m以上の接道を求めています。
再建築不可のアパートは、売る前に入居者に出ていってもらう必要がありますか?
必要ありません。民法605条の2により、貸している人の立場は買主に移ります。
敷金を返す義務も買主に引き継がれます。建て替えられない敷地で建物を空にしても、得になりにくいのです。
売り方の全体像は、築古アパートの売却・買取のまとめでご案内しています。
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建て替えられないアパートでも、この街で借りたい人はいます。直して貸す前提の金額を、今の状態のままお伝えします。
査定・ご相談は無料です。2営業日以内にご連絡します。



