30秒でわかる、この記事の答え
- 答え撤去費用は、その荷物の持ち主が払うのが原則です
- 理由荷物は持ち主の物で、捨てられるのも持ち主だけだから
- まずやること片付けの見積りと、そのままの査定を並べて比べる
あなたの状況から読む
- 家を売りたい売るときの払い方と契約書へ
- 親の家を相続した相続人どうしの決め方へ
- 賃貸の部屋の大家入居者が残した荷物の扱いへ
- 撤去費を払いたくない荷物ごと買い取ってもらう方法へ
「親の家を売りたいけれど、中の荷物の撤去費用は誰が払うの?」
「兄弟で分けるのか、買う人に任せられるのか、わからない」
結論からお伝えします。
残置物の撤去費用は、その荷物の持ち主が払うのが原則です。
家を売るなら売主、亡くなった親の家なら相続人、賃貸の部屋なら入居者(亡くなったらその相続人)です。
ただし家の売買では、誰が払うかを契約で決められます。
不動産会社の買取なら、撤去費は買う側が見込むので、売主が別に払うことはありません。
残置物の撤去費用を払う人
- 仲介は空にして引き渡すのがふつう
- 契約で買主に任せることもできる
- 分ける前は相続人全員で決める
- 相続放棄を考えるなら手をつけない
- 亡くなったら、その相続人
- 大家が勝手に捨てるのは危ない
この記事では、3つの場面ごとに「誰が払うか」と、その根拠をお話しします。
そのうえで、撤去費を払わずに家を手放す方法も紹介します。
兄が「片付け代は売る側が持つものだ」と言うんですが、本当ですか?
ふつうの仲介ならそうです。ただ、契約で荷物ごと引き渡すことも、荷物ごと買い取ってもらうこともできます。払う前に、売り方を比べてみてください。
この記事を読んで理解できること
- 残置物の撤去費用を誰が払うのか(売買・相続・賃貸)
- 「残置物あり物件」として売るときに契約書へ書くこと
- 相続人どうしで撤去費用を分けるときの考え方と、仏壇・位牌の扱い
- 相続放棄を考えているときに、片付けてはいけない理由
- 撤去費用の目安と、払わずに手放す方法
撤去費用を払う前に、荷物があるままの金額を確かめませんか。今の状態のまま査定します。
査定・ご相談は無料です。2営業日以内にご連絡します。
この記事の目次
残置物の撤去費用は「荷物の持ち主」が払うのが原則
そもそも、残置物って何のことですか?
家を引き渡すときに残っている家具・家電・衣類・食器などのことです。誰の物かで、撤去費用を払う人が決まります。
不動産の取引では、建物に残った家財を「残置物(ざんちぶつ)」と呼びます。
残置物は建物の一部ではなく、持ち主の「物(動産)」です。
物を捨てられるのは持ち主だけなので、撤去費用も持ち主が払うのが原則になります。
撤去費用を払う人が決まるしくみ
- 残置物は持ち主の物建物の一部ではない(動産)
- 捨てられるのは持ち主だけほかの人は勝手に捨てられない
- 費用も持ち主が払うこれが原則
持ち主は、場面によって次のように変わります。
| 場面 | 荷物の持ち主 | 撤去費用を払う人(原則) |
| 自分の家を売る | 売主 | 売主(契約で買主に任せることもできる) |
| 親が亡くなった家 | 相続人(分ける前は全員の共有) | 相続人。分け方は相続人どうしで決める |
| 賃貸の部屋 | 入居者 | 入居者。亡くなったら、その相続人 |
相続については、民法896条に決まりがあります。
「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する」(e-Gov法令検索)。
家財も相続人に引き継がれるので、片付けの判断と費用は相続人の役目になります。
家を売るとき:払うのは売主。ただし契約で決められる
買う人に「荷物はそのままでいいですか」と頼んでもいいんですか?
頼めます。了解してもらえたら、契約書に書いておけば大丈夫です。口約束だけにしないことが大事です。
仲介で個人に家を売るときは、残置物をすべて撤去し、空にして引き渡すのがふつうです。
このとき撤去費用は売主が払います。
エアコンや照明など残す物があれば、付帯設備表などの書面に書いて買主と合意します。
ことばの説明:付帯設備表
家を売るときに、エアコンや照明など、家に残していく設備を書き出す一覧表です。買主と中身を確かめ合うために使います。
書いていない物が残っていると、引き渡したあとに撤去を求められることがあります。

一方で、買主が了解すれば、荷物を残したまま引き渡すこともできます。
不動産の広告で「残置物あり物件」と書かれているのが、この形です。
この場合、撤去費用は買主が払うことになり、その分は売買価格に反映されるのがふつうです。
| 売り方 | 撤去費用を払う人 | 気をつけること |
| 空にして売る(仲介) | 売主 | 売り出し前か、引き渡しまでに片付ける |
| 残置物ありで売る(仲介) | 買主 | 買主の了解と契約書への記載が必要。撤去費の分、値引きの話が出やすい |
| 不動産会社が買い取る | 買う側が見込む | 必要な物を持ち出すだけ。売主が別に払うお金はない |
買主に任せると、値段はどうなる?
買主が撤去費用を払うなら、その分を差し引いた値段で話がまとまることが多いです。
つまり、撤去費用を払う人が変わっても、売主の手取りが減ることに変わりはありません。
違うのは、先にお金を出すかどうかと、片付けの手間を誰が負うかです。
空にして売る/残置物ありで売る
- 撤去費用も片付けの手間も売主
- 遠方だと片付けに通うのが大変
- 先にお金を出さなくてよい
- 手取りが減ることは変わらない
遠方に住んでいて片付けに通えない人には、この違いが大きくなります。
「残置物あり物件」は、買う側からどう見えるか
残置物あり物件を買う人は、撤去にいくらかかるかを自分で見積もってから値段を考えます。
中が見えにくいほど、撤去費用を多めに見込むので、値段は低くなりがちです。
エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機などは、家電リサイクル法の対象です。
捨てるときに、リサイクル料金と運ぶ料金がかかります(経済産業省「家電リサイクル法」)。
こうした物が多く残っていると、買う側はその分も差し引いて考えます。
売る側ができるのは、残す物の場所と量を写真で伝えることです。
わからない部分が減るほど、買う側は撤去費用を見込みすぎずに済みます。
「残置物あり」で売るときに、契約書へ書くこと
荷物を残して売るなら、あとでもめないように、次のことを書面にしておきます。
契約書・覚書に書いておくこと
- 残す物の範囲(家の中、物置、庭、車庫など場所ごとに)
- 残した物の持ち主の権利を手放し、買主が処分してよいこと
- 撤去費用は買主が負担すること
- 引き渡しのあとに見つかった物の扱い(売主は引き取らない、など)
- 売主が先に持ち出す物(仏壇・位牌・書類・形見など)
引き渡したあとに荷物が見つかったら
天袋や床下収納、物置の奥など、引き渡したあとに荷物が見つかることがあります。
契約で「残置物は買主が処分する」と決めていなければ、売主が撤去を求められることがあります。
空にして売るつもりでも、見落としが出やすい場所は先に開けて確かめておきましょう。
荷物ごと売る流れや、売る前に持ち出しておく物は、空き家は荷物をそのままで売却できるで詳しくまとめています。
相続した家:払うのは相続人。分ける前は全員で決める
兄弟3人で相続しました。片付け代は、長男が払うものなんでしょうか?
決まりはありません。遺産を分ける前は、家財も3人の共有です。誰がいくら出すかは、3人で話し合って決めます。
民法898条は「相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する」と定めています(e-Gov法令検索)。
遺産を分ける前の家財は相続人全員の物なので、処分も費用の分け方も全員で決めます。
一人が勝手に業者を呼んで捨てると、ほかの相続人ともめる原因になります。
費用の分け方は、たとえば次のような決め方があります。
- 家を売ったお金から撤去費用を差し引き、残りを相続分で分ける
- 家を相続する人が撤去費用も払う(その分を遺産分割で考える)
- 立て替えた人に、ほかの相続人が相続分に応じて払う
どれにするかを書面に残しておくと、あとで「聞いていない」となりません。
家を売るなら、売ったお金から払うのが簡単です
撤去を先にすると、誰かが立て替えることになります。荷物ごと買い取ってもらえば立て替えはいらず、売ったお金を相続分で分けるだけで済みます。
仏壇・位牌は、ほかの家財と分けて考える
仏壇や位牌、お墓は、ふつうの家財とは別の決まりで引き継がれます。
民法897条は、系譜・祭具・墳墓は「祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する」と定めています(e-Gov法令検索)。
ことばの説明:祭祀(さいし)
お墓や仏壇をまつり、先祖の供養を続けていくことです。これを引き継ぐ人は、家財とは別に決まります。
誰が祭祀を引き継ぐかは、故人の指定か、地域の慣習で決まります。
仏壇を処分するか引き取るかは、まずその人の考えを聞いてから決めましょう。
お寺に供養を頼んでから処分する家も多いので、撤去の前に予定を立てておくと慌てません。
相続放棄を考えているなら、片付けに手をつけない
相続放棄をするかもしれないなら、家財の処分は待ってください。
ことばの説明:相続放棄
亡くなった人の財産を、借金も含めて一切引き継がないと決める手続きです。
民法921条1号は、相続人が相続財産を「処分したとき」は単純承認をしたものとみなすと定めています(e-Gov法令検索)。
家財を売ったり捨てたりすると、相続放棄ができなくなるおそれがあります。
相続放棄をするかもしれない?
相続放棄と片付けの関係は、ゴミ屋敷の相続放棄は待ってで詳しく説明しています。
相続人どうしで撤去費用を立て替える前に。荷物ごとの査定で、分け方がシンプルになります。
査定・ご相談は無料です。2営業日以内にご連絡します。
賃貸の部屋:払うのは入居者。亡くなったら相続人
入居者が荷物を置いたまま出て行きました。大家が捨てて、費用を請求していいですか?
勝手に捨てるのは危ないです。荷物はまだ入居者の物だからです。まず持ち主と話をつけ、書面をもらってから片付けます。
賃貸の部屋に残った荷物は、入居者の物です。撤去費用も入居者が払うのが原則です。
入居者が亡くなったときは、荷物も撤去費用も、その相続人に引き継がれます。
全日本不動産協会の解説(賃借人が残した家財道具等の処置)も同じ考え方です。
残された物の持ち主は、まだ入居者にあると考えておく必要がある、としています。
すぐに捨てると、損害賠償を求められたり、器物損壊罪に問われたりすることもある、とされています。
同じ解説では、退去のときに「所有権を放棄し、処分に異議を述べない」という覚書を交わすことをすすめています。
入居者が残した荷物を片付ける順番
- 持ち主と話をつける荷物はまだ入居者の物
- 覚書を交わす所有権を放棄し、処分に異議を述べない
- 片付ける書面をもらってから

単身の高齢者が亡くなったときに備えては、国土交通省が「残置物の処理等に関するモデル契約条項」を出しています。
入居のときに、亡くなったあとの荷物の処理を任せる人を決めておく仕組みです。
大家さんの具体的な手順は、夜逃げ・入居者が亡くなった部屋の残置物は勝手に処分できないにまとめています。
撤去費用はいくら? 払う前に、売り方と並べて比べる
結局、撤去にいくらかかるのかが一番気になります。
一戸建てで荷物がふつうに残っていると、20万〜35万円くらいが目安です。家の値段と並べて、払ってから売るか、そのまま売るかを決めてください。
リハコの片付けのページでは、間取りと荷物の量ごとに費用の目安を載せています。
3LDK〜4LDKの一戸建てで、暮らしていたままの量なら、税込で20万〜35万円が目安です。
リハコが手配した片付けでは、一戸建て21件の真ん中が25万円でした。
安い家で4万円、高い家で73万円です(2025年8月〜2026年9月・税込)。
一戸建ての撤去費用の目安(税込)
- 3LDK〜4LDKの目安20〜35万円
- 実例21件の真ん中25万円
- 実例の幅4〜73万円
目安は暮らしていたままの荷物の量。実例はリハコが手配した片付けで実際にかかった費用(2025年8月〜2026年9月)。物置・庭の物や、2階から階段で運ぶ家は上がります。
間取りごとの表と実例は、空き家・実家の片付け費用と実例で見られます。
古い家で値段がつきにくい場合、撤去費用が家の値段に近くなることもあります。
だからこそ、払う前に「片付けて売る」と「そのまま売る」の金額を並べてください。
撤去費用を払う前に確かめる順番
- 誰の物か確かめる売主・相続人・入居者
- 必要な物を持ち出す書類・貴重品・形見
- 2つの金額を並べる片付けの見積りと、そのままの査定
- 払うかどうか決める手元に残るお金で比べる
撤去費用を払わずに手放すなら、荷物ごと買い取ってもらう
荷物が多すぎて、どこから手をつけていいかわかりません。
そのままで大丈夫です。リハコは荷物が残ったままの家を買い取っています。今の状態で見せてください。
不動産会社の買取なら、撤去の費用と手間は買う側が見込んで金額を出します。
売主は必要な物を持ち出したら、残りの荷物はそのまま引き渡せます。
誰かが撤去費を立て替える必要もなく、相続人どうしの分け方もシンプルになります。

たとえば群馬県館林市広内町の戸建ては、室内に多くの荷物が残ったまま、リハコが買い取りました。
リハコは空き家や築古の家を累計200戸以上再生してきました。戸建ての買取実績は63件あります。
リハコの実績
関東はリハコが直接買い取り、関東の外は提携先と進めます。
ゴミ屋敷に近い状態でも同じです。ゴミ屋敷は片付けずに売却できるも参考にしてください。
売らずに片付けだけ頼みたい方は、片付け・残置物撤去のページから概算を確かめられます。
まとめ:撤去費用を払う前に、そのままの査定を
- 残置物の撤去費用は、荷物の持ち主が払うのが原則
- 家を売るなら売主。ただし契約で買主に任せることもできる
- 相続した家は相続人。分ける前は全員で決め、相続放棄を考えるなら手をつけない
- 賃貸の部屋は入居者(亡くなったら相続人)。大家が勝手に捨てない
- 一戸建ての撤去は税込20万〜35万円が目安。払う前に、そのまま売る金額と比べる
撤去費用を誰が払うかでもめる前に、荷物があるままの家にいくらつくかを確かめてください。
金額がわかれば、片付けるか、そのまま売るかを家族で決めやすくなります。
読み終えたら、まずやること
- 家に残った荷物が、誰の物かを確かめる
- 書類・貴重品・形見など、持ち出す物を決める
- 片付けの見積りと、そのままの査定を頼む
荷物の撤去費用は、払わずに済むかもしれません。写真だけでも、今の状態のまま査定します。
査定・ご相談は無料です。2営業日以内にご連絡します。



