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解体前のアスベスト調査は規模を問わず義務|費用の考え方と、見積書で確かめる4つのこと

改修前の浴室

「解体の見積書に『アスベスト別途』と書いてある。いくらになるのか怖い」

「逆に、アスベストのことが何も書いていない。大丈夫なのか」

先に答えをお伝えします。

建物を解体するときは、アスベスト(石綿)が使われていないかの事前調査が、工事の規模にかかわらず法律で義務です。

2023年10月からは、資格を持つ人が調査しなければなりません。

木造の家の解体でも、見積りに調査が入っていないのはおかしい、と考えてください。

費用は、調査だけなら数万円から十数万円ほど、見つかった場合の除去費は「どの建材が、どれだけあるか」で大きく変わります。

この記事では、法律で決まっていること、施主が負う義務、費用の考え方、見積書と工事中に確かめることを、順にお話しします。

うちは木造の普通の家です。アスベストなんて関係ないと思っていました。

木造でも、屋根や外壁、軒の裏の板などに使われていることがあります。調査はどの家でも必要なので、最初から見積りに入れてもらいましょう。

この記事でわかること

  • アスベストの事前調査が、なぜどんな解体でも必要なのか
  • 結果の報告が要る工事の大きさ(解体は床面積80㎡以上)
  • 施主(発注者)が負う義務
  • 戸建てで使われていることがある建材
  • 調査と除去の費用の考え方
  • 見積書と工事中に確かめる4つのこと

アスベストの事前調査は、どんな解体でも義務

アスベストは、吸い込むと長い年月をへて肺の病気を起こすおそれがある鉱物の繊維です。以前は建材に広く使われていました。

そのため、建物を壊すときに飛び散らないよう、大気汚染防止法や石綿障害予防規則で厳しいルールが決められています。

決まっていること内容
事前調査建物の解体・改修の前に、アスベストが使われているかを調べる。工事の規模にかかわらず、すべての工事で必要
調査する人2023年10月1日から、建築物は資格を持つ人(建築物石綿含有建材調査者など)が調査する
調査の方法設計図などの書面の調査と、現地での目視の調査。わからなければ分析するか、「含まれている」とみなして扱う
施主への説明元請業者は、調査の結果を工事の前に書面で発注者(施主)に説明する
現場の掲示調査の結果は、アスベストがあってもなくても、工事現場の見やすい場所に掲示する

出典:厚生労働省 石綿総合情報ポータルサイト、環境省「建物を壊すときにはどうしたら良いの?」、大気汚染防止法第18条の15

「うちは新しいから大丈夫」は確かめてから

アスベストを含む建材は、現在は製造も使用も禁止されています。

そのため比較的新しい建物は、着工した日を書類で確かめられれば、調査は書面の確認で済むことが多いです。

一方、昭和から平成の初めに建った家では、現地での調査や分析が必要になることが多くなります。

着工日を書類で確かめられる?

はい調査は書面の確認で済むことが多い
いいえ昭和〜平成の初めの家は、現地の調査や分析が要ることが多い

施主にも義務がある

大気汚染防止法は、発注者(施主)にも、調査の費用を適正に負担するなどして調査に協力すること、作業のルールを守れなくなるような条件(極端な値引きや工期の短縮など)を付けないよう配慮することを求めています(第18条の15・第18条の16、厚労省ポータルの発注者向けページ)。「調査は要らないから安くして」と頼むことはできません。

アスベストの調査が最初から入った見積りを、許可を持つ業者からまとめてお届けします。

調査込みの見積りを依頼する
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許可を持つ解体業者の見積りを、リハコがまとめてお届けします。2営業日以内にご連絡します。

結果の報告が要る工事と、報告しないとどうなるか

一定の大きさ以上の工事では、事前調査の結果を工事の前に報告しなければなりません。

報告先は都道府県など(大気汚染防止法の政令市ではその市)です。2022年4月1日から始まった制度です。

工事の種類報告が必要になる大きさ
建物の解体解体する部分の床面積の合計が80㎡以上
建物の改修(リフォーム)請負代金の合計が100万円以上

報告は、原則として国の「石綿事前調査結果報告システム」からインターネットで行います。報告するのは元請業者です。

延床80㎡は約24坪なので、ふつうの2階建ての家を解体するなら、ほとんどが報告の対象になります。

報告をしなかったり、うその報告をしたりすると、元請業者は30万円以下の罰金の対象になります(大気汚染防止法第35条)。

見積りのときに「報告もしてもらえますか」と聞けば、業者がこの制度をわかっているかどうかもわかります。

リフォームや部分解体も対象

事前調査は、建物をまるごと壊すときだけのものではありません。

浴室やキッチンの解体、壁や天井をはがす工事など、建物の一部を壊す改修工事も対象です。

リハコも、買い取った空き家を直すとき、浴槽や浴室、床や天井の解体を業者に頼んでいます。

こうした工事も、アスベストのルールの対象です。

リハコが頼んだ部分的な解体

  • 浴槽の解体
    桐生市川内町
    110,000円
  • 浴室の解体
    横須賀市武
    140,900円
  • 1・2階の床・天井
    本庄市台町
    578,176円

※いずれも税込で、リハコが業者に払った額です。

改修前の浴室(群馬県桐生市川内町)
改修前の浴室(群馬県桐生市川内町)。浴槽の解体のような部分的な工事も、事前調査の対象です
改修後のユニットバス(群馬県桐生市川内町)
浴槽を解体し、ユニットバスに入れ替えたあと(群馬県桐生市川内町・改修後)

戸建てで、アスベストが使われていることがある場所

アスベストは、使われ方によって飛び散りやすさが違います。

便宜的に3つのレベルに分けられています(国土交通省「アスベスト対策Q&A」)。

区分主な建材戸建てでは
レベル1吹付け材(吹付けアスベストなど)鉄骨造の車庫や店舗・倉庫の天井や柱などで見られることがある
レベル2保温材・断熱材・耐火被覆材配管の保温材などで見られることがある
レベル3スレートなどの成形板、仕上塗材屋根のスレート、外壁材、軒の裏の板、床のタイルなどで使われていることがある

木造の戸建てで多いのは、レベル3の成形板です。

2021年4月からは、この成形板や外壁の仕上塗材も、除去のときのルールが厳しくなりました。

割らずに手で外す、水で湿らせるなど、飛び散らせない作業が求められるため、その分の手間と処分費がかかります。

見た目では判断できない

同じように見える屋根材や外壁材でも、アスベストを含むものと含まないものがあります。最終的には、資格を持つ人の調査と、必要なら分析で判断します。

届いた見積りの「アスベスト別途」、何が書いてあって何が抜けているかを見てお返事します。

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調査と除去の費用の考え方

結局、アスベストでどれくらい上乗せされるんですか。

家ごとに大きく違うので、決まった額は言えません。ただ、費用が決まるしくみを知っておくと、見積りを読めるようになります。

事前調査の費用

調査の費用は、書面の調査、現地の目視、分析の有無で変わります。

分析は、建材の一部を取って専門の機関で調べるもので、1検体ごとに費用がかかります。

調べる建材の種類が多いほど、検体が増えて高くなります。

解体業者や調査会社が公開している目安では、戸建ての調査全体で数万円から十数万円ほどとされることが多いです。

「分析する」か「含まれているとみなす」か

分析せずに「含まれている」とみなして、ルールどおりに除去・処分する方法もあります。

量が少ない建材なら、分析の費用をかけるより安く済むこともあります。

反対に、量が多い屋根材や外壁材は、分析して「含まれていない」とわかれば、除去の手間を省けることがあります。

どちらが安いかは建材と量しだいなので、業者に両方の場合の金額を聞いてください。

分析する/含まれているとみなす

分析する
  • 建材の一部を取り、専門の機関で調べる
  • 量が多い屋根材・外壁材は、「含まれていない」とわかれば除去の手間を省ける
含まれているとみなす
  • 分析せず、ルールどおりに除去・処分する
  • 量が少ない建材なら、分析するより安く済むことがある

※どちらが安いかは建材と量しだい。業者に両方の金額を聞いてください。

除去の費用

除去の費用は、レベル・面積・作業のしやすさで決まります。

国土交通省のアスベスト対策Q&Aには、吹付けアスベスト(レベル1)の除去費の目安が載っています。

300㎡以下で1㎡あたり2.0万〜8.5万円という数字です。

ただしこれは2007年の施工実績をもとにした古い数字で、戸建てに多いレベル3の成形板とは作業の内容も違います。

戸建ての解体では、屋根や外壁の成形板をどれだけの量、どんな方法で外すかが決め手です。

上乗せ額は、数万円から数十万円、ときにはそれ以上まで開きます。

「アスベスト一式」ではなく、建材ごとに面積と単価を書いてもらうことが大切です。

一部の自治体には、吹付けアスベストの分析や除去の費用を補助する制度があります。家のある市町村に確かめてください。

見積書と工事中に確かめる4つのこと

アスベストの費用で揉める多くは、「見積りに入っていなかった」「工事中に見つかったと言われた」というものです。

次の4つを確かめておくと、防げることが多くなります。

アスベストで確かめること

  • 事前調査の費用が見積りに入っているか。入っていないなら、だれがいつ調査するのかを聞く
  • 調査の結果を書面でもらえるか。どの建材に、どのレベルのアスベストがあるか
  • 見つかったときの除去費が、建材ごとに面積と単価で書いてあるか。「一式」「別途」だけで済ませない
  • 工事中に新しく見つかったときの扱い。作業を止めて写真で説明し、金額に同意してから進める、と決めておく

工事のあとに追加請求されたら

知恵袋には、工事が終わって数週間後に追加を請求された、という相談があります。

「アスベストと地中のがれきで追加50万円」と言われ、本当に自分の家から出たのか疑っています。

こうした請求を受けたら、見つかった場所の写真、分析の結果、処分した量がわかる書類を出してもらってください。

事前調査で見落としていたのか、壊してから見つかったのかでも話が変わります。

工事の前に「見つかったら止めて連絡する」と書面で決めておけば、ほとんどのトラブルは防げます。

工事中に見つかったときの進め方

  1. 作業を止める見つかった時点でいったん止めてもらう
  2. 写真と説明場所の写真・分析の結果・処分の方法と金額
  3. 同意してから再開金額に納得してから作業を進める

※この扱いは、工事の前に書面で決めておきます。

業者の登録・許可も確かめる

解体を業として請け負うには、都道府県の解体工事業の登録か、建設業許可(解体工事業など)が必要です。

アスベストの事前調査を資格者がするかどうかとあわせて、業者の登録・許可の番号を確かめてください。

選び方は「解体業者の選び方と見積書の見方」で詳しく説明しています。

アスベストの費用で見積りが膨らんだときは、解体せずに売った場合の金額も並べてお伝えします。

解体と買取を比べる
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許可を持つ解体業者の見積りを、リハコがまとめてお届けします。2営業日以内にご連絡します。

解体せずに売れば、アスベストの費用もかからない

アスベストの調査や除去が必要になるのは、建物を壊したり改修したりするときです。

建物をそのままの状態で売るなら、売主が調査や除去をする必要はありません。

リハコは、古い家を買い取って直し、その街で家を探している人に貸しています。

解体を考えていた家でも、建物を残したまま買い取れることがあります。

買い取ったあとの工事では、リハコが発注者として、業者と調査の段取りを決めます。

アスベストの費用が重なって想定より高くなったときは、そのまま売った場合の金額とも比べてください。

そのうえで解体すると決めたなら、事前調査と除去の費用が最初から入った見積りを取ってください。

それが、あとからの追加請求を防ぐいちばんの方法です。

リハコは工事をしません

リハコは解体工事をしません。工事は、解体工事業の登録または建設業許可(解体工事業)を持つ業者が行います。リハコは不動産会社として、見積りの取りまとめと、解体せずに売る場合の買取の窓口を担当します。

事前調査・除去・解体まで最初からまとめて入った見積りを、
許可を持つ業者から取りそろえてお届けします。

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許可を持つ解体業者の見積りを、リハコがまとめてお届けします。2営業日以内にご連絡します。

よくある質問

木造の家の解体でも、アスベストの事前調査は必要ですか?

必要です。

事前調査は、工事の規模や構造にかかわらず、すべての解体・改修工事で義務です。2023年10月からは資格を持つ人が調査します。

アスベストの調査費用はだれが払いますか?

一般的には、工事を頼む施主(発注者)が負担します。

大気汚染防止法は、発注者に調査の費用を適正に負担するなどして協力することを求めています。

結果の報告が必要なのはどんな工事ですか?

解体は床面積の合計が80㎡以上、改修は請負代金の合計が100万円以上の工事です。

報告は元請業者が、原則としてインターネットの報告システムで行います。

見積りにアスベストの項目がないのですが、大丈夫ですか?

そのままでは不安です。

事前調査はどの工事でも必要です。

調査をだれがいつするのか、見つかったときの費用はどうなるのかを、契約の前に書面で確かめてください。

工事中にアスベストが見つかったと言われたらどうすればいいですか?

作業を止めてもらい、見つかった場所の写真と、分析や処分の方法・金額の説明を受けてから同意してください。

工事の前に、この扱いを契約書に書いておくと安心です。

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