コラム COLUMN

親が亡くなった後の手続きは、期限のあるものだけで数十項目に及びます。しかしその多くは、元気なうちに聞いておけば10分で済んだことばかりです。

実際に相続の現場でいちばん困るのは、財産が多いことではなく「どこに何があるのか分からない」という状態です。
この記事を読んで理解できること
- お金まわりで聞いておかないと探せなくなるもの
- 実家の名義・権利証など不動産で揉めるポイント
- 本人にしか答えられない希望(介護・葬儀・お墓)
- 近年いちばん増えているデジタル遺品のトラブル
- 書き残しておいてもらうもの
この記事の目次
1. お金まわり|聞いておかないと探せなくなるもの
親にお金の話を聞くのは、やっぱり気が引けます……
「相続登記が義務化されたから」と手続きの話から入ると、お互い切り出しやすいですよ。
- 取引のある銀行と支店(通帳・キャッシュカードの保管場所)
- ネット銀行・ネット証券の有無(通帳が無いので最も見つけにくい)
- 証券口座、投資信託、外貨、暗号資産
- 生命保険・医療保険の証券の保管場所と担当者の連絡先
- 年金の種類(厚生年金/国民年金/企業年金)と年金証書の場所
- 借入金・住宅ローンの残債、他人の連帯保証人になっていないか
- クレジットカードとサブスクリプションの一覧
いちばん怖いのは連帯保証
本人が亡くなると連帯保証も相続人が引き継ぎます。把握していないと、相続放棄の判断期限(3か月)を過ぎてから発覚することがあります。
2. 不動産|実家の扱いでいちばん揉める
実家の名義なんて、考えたこともありませんでした。
祖父名義のままというお宅は本当に多いです。相続人が十数人になる前に確認しておいてください。

- 実家の名義が誰になっているか(祖父名義のまま、というケースが実は多い)
- 権利証(登記識別情報)の保管場所
- 土地の境界がはっきりしているか、境界杭があるか
- 隣地との取り決め(越境・通行・水路など)の有無
- 農地・山林・別荘地など、実家以外に持っている不動産
- 住宅ローンが残っているか(団体信用生命保険の有無)
名義が祖父母のままだと、相続人が十数人に膨れ上がることがあります。2024年から相続登記は義務化され、正当な理由なく3年以内に登記しないと過料の対象です。
実家をどうするか決めかねている方へ。リハコは相続前のご相談も無料で承ります。
査定・ご相談は無料です。しつこい営業はいたしません。
3. 気持ち・希望|本人にしか答えられないこと
葬儀の話なんて、どう切り出せばいいんでしょうか。
エンディングノートを一緒に書く形がおすすめです。書式があると聞きやすくなります。

- 延命治療をどうしたいか、告知を希望するか
- 介護が必要になったとき、自宅か施設か
- 葬儀の規模(家族葬か一般葬か)、呼んでほしい人
- 遺影に使ってほしい写真
- 菩提寺・お墓の場所、承継者
- 形見分けの希望、譲りたい相手が決まっているもの
- ペットを誰に託すか
「家族葬にしてしまったが、本当は多くの人に見送られたかったのではないか」——こうした後悔は、事前に一度でも話しておけば防げます。
4. デジタル遺品|近年いちばん増えているトラブル
スマホのパスコードまで必要なんですか?
これが最重要です。開けないとネット銀行も保険も手がかりが全部途絶えてしまいます。
- スマートフォンのパスコード(開けないと何も分からない)
- パソコンのログインパスワード
- 有料サブスクリプションの一覧(解約しないと課金が続く)
- SNSアカウントをどうしてほしいか
パスコードは必ず共有
スマホが開けないだけで、ネット銀行・証券・保険の手がかりがすべて途絶えます。エンディングノートに書いておいてもらうだけで大きく変わります。
5. 書き残しておいてもらうもの

| エンディングノート | 法的効力は無いが、希望と情報の整理に有効 |
| 遺言書 | 不動産があるなら公正証書遺言が確実 |
| 財産目録 | 口座・不動産・保険・借入をリスト化したもの |
遺言書がないと、実家をどうするかで兄弟の話し合いがまとまらず、空き家のまま何年も放置されるケースが少なくありません。
よくある質問
親が亡くなる前にやることは何ですか?
口座・保険・年金・借入の把握、実家の名義と権利証の確認、延命治療や葬儀の希望の聞き取り、スマホのパスコードなどデジタル遺品の共有、遺言書やエンディングノートの準備の5つが柱です。
聞きにくいのですが、どう切り出せばいいですか?
「もしものときに困らないように」より、「相続登記が義務化されたから実家の名義を確認したい」など手続き上の理由から入ると話しやすくなります。エンディングノートを一緒に書く形もおすすめです。
実家をどうするか、生前に決めておくべきですか?
決めておいたほうが確実に揉めません。売る・住む・貸すのどれにするかは、現在の資産価値を知ってから判断するとまとまりやすくなります。査定は無料で受けられます。
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NTTデータ・博報堂を経て、不動産再生の世界へ。自らアパート14棟・戸建て40戸(計134戸)を運用する現役投資家・宅地建物取引士として、累計100戸以上の空き家・築古物件を買い取り、再生してきました。日々「手放したい売主様」と「買いたい投資家様」の間に立つからこそ、他社で値段がつかなかった物件にも、根拠ある価格と確かな出口をご提案できます。

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