コラム COLUMN

横浜市のアパートは、ゴミが天井まで積まれていても、シロアリに食われていても、全室が空いていても売却できます。
片づけも修繕も立ち退きも、売る前に済ませる必要はありません。リハコが現況のまま買い取って再生した現場の写真で、訳ありの実例を並べます。
この記事のポイント
- ゴミ屋敷、シロアリ被害、雨漏り、全空。現況のまま買い取るので、片づけ・修繕・立ち退きを売主が先に負担する必要はありません。
- 市街化調整区域、再建築不可、滞納、サブリース付き、相続登記未了。断られやすい条件ほど、買主本人に直接あたるほうが早く進みます。
- 木造は法定耐用年数22年で建物の評価がほぼ抜け、査定は土地値が軸です。ボロボロであることは、価格の下限を壊す要素ではありません。
執筆者:アパート14棟を運用する現役大家

自らアパート14棟・戸建て40戸(計134戸)を運用する現役の不動産投資家です。
買う側・売る側の両方の経験から、築古アパートの出口を解説します。
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この記事の目次
1. 「ボロボロだから売れない」ではなく「買主が限られる」だけです
建物が傷んでいると、住むために買う方や融資を使う買主は手を引きます。反応が薄くなるのは価格ではなく、買主層の問題です。
一方で、直して貸す前提の買主にとって、傷みは工事費として見積もる対象にすぎません。ゴミが残っていても、入居者がいても話は進みます。
リハコは仲介ではなく買主本人です。買い取った後は壊さず直して自社で貸すため、現況のまま引き受けられます。
2. リハコが現況のまま買い取った「訳あり」の現場
2-1. 天井近くまでゴミが積まれていた部屋(小田原市)

退去後も生活ゴミと家財が残っていた部屋です。この状態のまま買い取り、残置物の処分は当社で行いました。片づけ費用の立て替えは不要です。

同じ棟の別室です。家財が積み上がったまま金額提示まで進めました。

外廊下にも私物が残ったままです。仲介では内見の段取りすら難しい状態ですが、買主本人が直接見るなら支障ありません。
2-2. シロアリと害獣で床下が崩れていた棟(横須賀市)

床下に潜って撮影した木材です。手で崩せるほど食われていました。シロアリ被害は「見つけたから買わない」ではなく「どこまで直すといくらか」を読む対象です。

屋根は錆びたトタン、外壁も傷んでいました。ただ見た目の悪さと、直す費用は別ものです。
2-3. 全室が空いていた1Kアパート(相模原市)

全空のまま引き受けた1Kアパートです。買う側には、全空はむしろ扱いやすい状態です。全戸をまとめて工事でき、賃料も設定し直せます。

台所も古いままです。評価は今の家賃ではなく、直した後の想定家賃から逆算します。
2-4. 畳の傷んだ和室、1口コンロの台所

座間市の空室です。畳が傷み、そのままでは募集をかけられません。

横浜市旭区のキッチンです。「先に直してから売りませんか」と言われがちですが、かけた費用がそのまま価格に乗るとは限りません。
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3. 写真では見えない「訳あり」も、扱いは同じです
見た目の傷み以外にも、仲介で断られやすい条件があります。
3-1. 市街化調整区域・再建築不可・接道2m未満
市街化調整区域は原則として新たな建築が制限されます。建築基準法上の道路に2m以上接していない敷地も再建築不可です。どちらも融資が付きにくく、仲介では買主が見つかりません。
ただし「建て替えられない」と「売れない」は別です。壊さず直して貸す前提なら収益物件として成立するため、リハコは調整区域でも接道不良でも査定します。
3-2. 家賃を滞納している部屋がある/サブリース付き/残債がある
滞納中の部屋があると、レントロールの数字がそのまま使えません。仲介では「解決してから」と言われがちです。リハコは滞納分を織り込んで判断し、入居者ごと引き受けます。督促を売主が進める必要はありません。
サブリース契約が付いていても売却できます。引き継ぐか解約するかは買主側で整理します。残債も売却代金から返済して抵当権を抹消します。
3-3. 相続登記が済んでいない/兄弟の共有になっている
亡くなった方の名義のままでは売却できません。ただし登記の完了を待って査定する必要はありません。金額が分からないまま話し合うと、年単位で止まります。リハコは登記の整理と並行して金額をお出しし、共有なら一人あたりいくら残るかまでお伝えします。
3-4. 雨漏り・傾き・擁壁や崖地
雨漏りや床の傾きは告知すべき事項です。伝えれば買主が引き、黙れば後で責任を問われる項目です。
リハコは現地で確認して金額を出すため、あらかじめ織り込んだ数字になります。擁壁や崖地も同じです。
3-5. 遠方に住んでいて、現地を見ていない
「相続したが遠方にいて、建物を見たことがない」という状態も進められます。査定は住所と物件情報で概算が出せ、現地確認はリハコが行って写真と所見をお送りします。室内の荷物も残ったままで構いません。
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4. それでも価格は土地で決まります(横浜市の見方と査定の計算)
横浜市は18区あり、鶴見や南などの旧市街は敷地が小さく接道が弱い木造、旭や瀬谷などは敷地が広めです。ただし売れるかを決めるのは区名ではなく、現況のまま引き受ける買主がいるかどうかです。
4-1. 木造22年で建物の評価が抜け、土地値が軸になる
木造アパートの法定耐用年数は22年です。これは減価償却上の区分で、建物の寿命ではありません。ただし査定の計算式では、22年を過ぎた木造に価値は残りません。
つまり建物がどれだけ傷んでいても、土地値という床は残ります。ボロボロでも売れる根拠はここにあります。
4-2. 積算と収益還元、どちらで見られているか
積算評価は土地と建物を足し上げる方法で、土地は「路線価 × 土地面積」で概算します。収益還元は「年間家賃収入 ÷ 表面利回り」です。
全空だと収益還元の分子が消えるため、リノベーション後の想定家賃で見ます。査定額は「どちらの計算ですか」と聞いてください。
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5. 売り方の選択と、手元に残るお金
仲介は査定 → 媒介契約 → 販売活動 → 内見・交渉 → 契約 → 決済という流れで、訳あり物件では買主層が薄く動きません。買主本人に直接売るなら、査定 → 現地確認 → 金額提示 → 契約 → 決済と短くなります。
また売却価格からは、仲介手数料、残債の返済と抵当権抹消、敷金の引き継ぎ、印紙税や固定資産税の精算、譲渡所得税が差し引かれます。
リハコはこれらを引いた後の手取り額を先にお見せします。税金は概算です。申告は税理士にご確認ください。
6. まとめ|片づける前に、今の状態で聞いてください
この記事の写真は、どれも売主が手を入れていない状態のものです。ゴミも、シロアリも、空室も、価格が付かない理由にはなりませんでした。片づける前に、現況のままの数字をご確認ください。
この記事のまとめ
- ゴミ屋敷・シロアリ被害・全空・トタン屋根の傷み。写真のとおり現況のまま買い取った実例があります
- 市街化調整区域、再建築不可、滞納、サブリース、相続登記未了も同じ。断られるのは価格ではなく買主層の問題です
- 木造は22年で建物評価が抜け、価格は土地値が軸。積算と収益還元のどちらで見られているかを確かめ、手取りで比較する
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株式会社リハコは、空き家・築古物件のリノベーションを100戸以上手がけた川崎市の会社です。仲介ではなく買主本人として、現況のまま・手数料なしで引き受けます。
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大手企業のサラリーマンを経て、不動産再生の世界へ。自らアパート14棟・戸建て41戸(計135戸)を運用する現役投資家・宅地建物取引士として、累計200戸以上の空き家・築古物件を買い取り、再生してきました。日々「手放したい売主様」と「買いたい投資家様」の間に立つからこそ、他社で値段がつかなかった物件にも、根拠ある価格と確かな出口をご提案できます。

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