コラム COLUMN
「空き家の敷地内で雑草が伸びて困っている」
「この間草刈りしたばかりなのに、もう雑草が伸びている……」
このようなお悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
雑草は、梅雨の時期に一気に成長します。そのため、特に夏は定期的に草刈りを行う必要があります。
ただし、草刈りは重労働で、夏の暑さによる熱中症のリスクもあるため、思った以上に大変な作業です。そのため、空き家の草刈りは業者に依頼するのが安心です。
とはいえ、「費用をかけたくない」という方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、自分でできるたった1度の処理で雑草を生えにくくする方法と、業者に依頼する場合の方法や費用について、空き家再生の専門家であるリハコが詳しく解説します。
ぜひ、ご自身の空き家の雑草の状況と照らし合わせて参考にしてください。
1. 空き家の雑草処理を自分で行う方法
長期間手入れをしていない空き家では、背の高い雑草が一面に広がっていることがよくあります。こうした雑草を自分で処理しようとすると、かなりの時間と労力が必要になりますが、費用は抑えられるというメリットもあります。
そこで、ここではたった1度の処理で雑草が生えにくくなる方法を、手順に沿ってご紹介します。
手順1 草刈り機より、手で草むしりする方法がおすすめ
空き家周辺の雑草を処理する場合は、草刈り機を使用するよりも手で草むしりする方がおすすめです。
ここでは、
- 草刈り機を使用する方法
- 手で草むしりをする方法
の、2つの方法についてそれぞれ詳しく解説します。
草刈り機を使用する方法
草刈り機を使うと、雑草を一気に伐採できるため、作業時間を短縮できる点がメリットです。広範囲の雑草を効率的に処理でき、短時間で作業が終わる可能性があります。
ただし、草刈り機は表面上の雑草を刈るだけで、根は残るため、再び雑草が生えてくることが多いです。さらに、草刈り機の購入費用が高いため、空き家の草刈りだけのために購入するとコストパフォーマンスが悪いでしょう。
また、草刈り機は重く、扱いが難しいため、初心者にはリスクが高いといえます。
手で草むしりをする方法
手で草むしりをする方法は、時間がかかり、重労働という印象があるかもしれません。しかし、根から雑草を取り除くことで、再び雑草が生えにくくなります。作業時間はかかりますが、表面だけを刈るよりも持続的な効果が期待できます。
また、初期費用が不要で、安全面でも安心です。時間はかかりますが、コストや安全性を考慮すると、手で草むしりをする方法はおすすめです。
手順2 除草剤を使用して草が生えないようにする
除草剤には大きく分けて「液体タイプ」と「粒剤(粒子)タイプ」の2種類があります。
少し費用はかかりますが、草が生えてこないようにするには、根から枯らす粒子タイプをおすすめします。まずは液体タイプからご説明します。
液体タイプ
液体タイプの除草剤は、今後生える雑草には効果がありませんが、即効性はあります。ジョーロや噴霧器で均等に散布することが大切です。コストを抑えたいなら、ジョーロ型の除草剤が便利です。
液体の散布は、雑草が乾燥している時に行うと効果的です。晴れの日や雨の前に散布し、散布後は数時間雨が降らないことを確認しましょう。
数日後に雑草が枯れ始めるので、枯れたら取り除き、きれいな状態を保ちます。これで効率よく雑草の再発を防げます。
粒剤(粒子)タイプ
粒剤タイプの除草剤は、これから生えてくる雑草にも効果があり、約6ヶ月間持続するため、中長期的な雑草対策におすすめです。100㎡あたり8,000円と液体タイプより高価ですが、手間が省け、結果的にコストパフォーマンスが高いです。
撒いてから1週間ほどで雑草が変色し始め、3週間ほどで完全に枯れます。ただし、草丈が30cm以上の雑草には適していないため、まず草むしりをしてから使用するのが効果的です。
リハコが実際に粒子をまいたときの写真です。白いつぶつぶが除草剤になります。
このように草むしり後に粒子を均等に撒いてください。雨の日の前日に撒くと、さらに効果が高まり、4〜6ヶ月間雑草の発生を防げます。
手順3 防草シートを使用する
雑草を取り除いた後は、防草シートを敷くのがおすすめです。防草シートは日光を遮断して、雑草が再び生えにくい環境を作ってくれます。
シートにはいくつか種類がありますが、ホームセンターで購入できる一番安いタイプで十分効果があります。安いものでも、100㎡あたり5万円以上することが多いですが、シートを使わないと、除草剤の効果が薄れたあとにまた雑草が生えてしまう可能性があります。
防草シートを敷いたら、付属の杭をトンカチで打ち込み、シートが飛ばないようにしっかり固定しましょう。
また、雨や紫外線の影響でシートに穴や隙間ができることがありますが、放置するとそこから雑草が生えてきます。定期的にチェックして、破損があれば補修するようにしましょう。
手順4 砂利を敷き詰める
見た目を気にする方や駐車場にしたい場合は、防草シートの上に砂利を敷くことをおすすめします。砂利は一見ホームセンターが安く感じるかもしれませんが、近くの砂利業者から購入する方が経済的です。
ホームセンターでは、20kgで500円ほどかかりますが、庭や駐車場が約100㎡の場合、2トンほどの砂利が必要になります。砂利業者なら、1トンあたり1万円程度で購入できるため、ホームセンターの2.5万円に比べて大幅に節約できます。
さらに、砂利業者に依頼すれば、空き家まで砂利を直接運んでくれるのでとても便利です。砂利が届いたら、スコップで均等に撒くだけで完了です。
防草シートの上に砂利を敷くことで、日光をさらに遮り、徹底的に雑草の発生を抑えることができます。
自分ひとりで作業が大変な場合は、タイミーとシルバー人材の利用も有効!
ここまで、自分で空き家の雑草処理をする方法を解説してきましたが「大変だな」と思った方も多くいるのではないでしょうか。
そのような場合、以下に紹介するサービスを利用するのも一つの方法です。
タイミー
タイミーは、スキマ時間を活用して作業を依頼できるプラットフォームで、草刈りなどの短時間作業でも募集できます。募集時には「動きやすい服装」「手袋は提供」などの注意事項を記載し、持参してほしい道具があれば明記しましょう。報酬は依頼者が設定でき、草刈りの場合は時給1,100円で応募が集まりやすいです。
注意点として、タイミーでは依頼者が現地で作業者にタイムカードを読み込ませる必要があります。また、利用には事前のアプリダウンロードとアカウント作成が必要です。一人で作業が難しい場合、タイミーを活用して意欲的なワーカーを募集しましょう。
シルバー人材
シルバー人材を活用すると、低コストで質の高い作業を依頼できるのが魅力です。多くの方が老後の余暇を活かし、丁寧で信頼性のある作業を提供してくれます。
依頼は、最寄りのシルバー人材センターに電話やメールで直接問い合わせるのが一般的です。作業内容を伝えると、適任者を紹介してもらえます。気に入った作業者がいれば、次回も同じ方に依頼でき、定期的なメンテナンス契約も可能です。
利用料金は1日あたり5,000~8,000円程度ですが、除草剤は扱えないため、防草シートや砂利の手配は依頼者が行う必要があります。また、人手不足で作業者の確保が難しい場合もあるので、その点も考慮しましょう。
2. 空き家の雑草処理を専門業者に依頼する方法と費用
自分での雑草処理が難しい場合は、草刈り専門業者に依頼するのがオススメです。専門業者に頼めば、どんな状況でも迅速かつきれいに仕上げてくれます。
依頼するメリットとしては、以下の点が挙げられます:
- 大変な作業をプロに任せられる
- 空き家への交通費がかからない
- 虫や害獣の被害を防げる
- 腰痛などの体への負担を避けられる
ただし、依頼先を探す手間や費用がかかります。ここでは、空き家の雑草処理を専門業者に依頼する方法とその費用について詳しくご説明します。
2-1 草刈り専門業者への依頼方法
専門業者に草むしりや雑草対策を依頼する場合は、「家仲間コム」「暮らしのマーケット」「ミツモア」などのサイトを利用して、相見積もりを取る方法がおすすめです。
これらのサイトでは、業者の評価や口コミを確認できるため、信頼できる業者を選びやすいのが特徴です。
中でも「家仲間コム」がもっともおすすめです。理由は、業者側の利用料金が安価であることと、登録業者数が多いため、依頼者の要望に合った業者を見つけやすい点です。
依頼内容を入力すると、数時間以内に業者から連絡がくるため、スムーズに見積もりを進められます。
費用面だけでなく、口コミや評価をしっかり読んで業者を選ぶことが、安心できる依頼のポイントです。
2-2 草刈り専門業者へ依頼した場合の費用
実際に草刈り専門業者へ依頼した場合の費用は、以下のようになります。自分で対応できる雑草処理を専門業者に任せると、作業内容や広さによって費用が異なりますが、一般的な目安として参考にしてください。
草刈りの費用は、面積、作業時間、雑草の量などを総合的に判断して見積もられることが多いです。敷地の広さや雑草の密度によって、費用が変動するため、見積もり依頼時にはこれらの情報を詳しく伝えることが重要です。
また、地域の造園業者が草刈りや雑草処理に対応している場合もあります。知り合いに造園業者がいる場合は、まず相談してみると良いでしょう。地域に密着した業者だと、費用面でも柔軟に対応してくれることがあるため、信頼性も高まります。
自分で作業する場合と比較して金額は高くなりますが、品質と安全性を考慮すれば決して高くはない金額です。
3. 空き家の雑草を放置すると起こるリスク
空き家の雑草を放置すると、害虫の発生、防犯リスク、火災など、さまざまなリスクが発生しやすくなります。これにより、地域全体にも悪影響を与える可能性があります。
ここでは、代表的な空き家に関連するトラブルをご紹介します。
3-1 近隣トラブル
空き家の雑草を放置すると、近隣住民にとって衛生面や治安面、安全面での不安要因が生じて、トラブルに発展する場合があります。
長年お世話になった近隣の方の迷惑にならないよう、以下3点を確認しましょう。
害虫・害獣の発生
雑草が放置された空き家は、蚊やムカデ、ネズミといった害虫や害獣が繁殖しやすい環境になります。
特に蚊は、放置された水たまりや雑草の中に卵を産み付け、そこから大量発生する恐れがあります。これは住環境の悪化や健康被害を引き起こす大きなリスクです。
さらに、ムカデやネズミの発生も衛生面で大きな懸念となります。これらの害獣は、空き家から周辺住宅に侵入し、食品や家具を汚染することで深刻な問題を引き起こす可能性があります。害虫・害獣の被害を防ぐためにも、定期的な雑草の処理が重要です。
災害時の危険性
台風によって屋根の波板が飛び、隣の家に被害を与えるケースが実際に発生しました。このように、空き家には非常に危険なリスクが潜んでおり、何も対策を取らないと最悪の場合、損害賠償に発展する可能性もあります。
これは脅しではなく、事実として起こりうる問題です。空き家の所有者は、責任をもって適切な対策を講じる必要があります。放置することで、近隣への危害や法的なトラブルに巻き込まれるリスクが高まるため、早めの対応が求められます。
放火や不法侵入のリスク
空き家は、放火や犯罪のリスクが高く、周囲に危険を及ぼす可能性があります。こちらの画像では、窓ガラスが割れている様子が確認できます。
これは、リハコが群馬県高崎市で物件を購入した際の話です。2024年の冬が明けた頃、この地域の空き家に外国人の窃盗団が侵入し、窃盗を行っていたようです。幸い、物件内はすでに荷物を片付けていたため、何も盗まれませんでした。
しかし、もし隣家に泥棒が侵入していたらと考えると、非常に恐ろしい結果になっていたかもしれません。後日、窃盗団は捕まりましたが、このように空き家は近隣にも危険をもたらすことがあり、リスクを避けるためにもできるだけ早く処分することが重要だと感じます。
その他にも以下のリスクがあります。
- 波板が隣の家に飛んで車にぶつかりそうになった
- 子どもに負の資産を残すことになる
- 火災の危険がある
このように空き家にはリスクやトラブルが潜んでいますので、早めに処分することをおすすめします。
3-2 空き家の老朽化
空き家の雑草を放置すると、湿気が溜まりやすくなり、建物の基礎部分や外壁にカビや腐食が発生しやすくなります。さらに、雑草の根が建物の基礎や配管を傷つけることがあり、その結果、建物全体の耐久性が低下するリスクがあります。
特に注意が必要なのは基礎部分です。雑草が換気口を覆うと、床下の通気が悪くなり、湿気が溜まります。これにより、基礎の腐食が進行する可能性が高まります。
さらに、湿気の多い環境は、シロアリにとって非常に繁殖しやすい場所です。シロアリは家の木材を食べるため、放置すれば木材の耐久性が弱まり、床がぶかぶかしてくることもあります。
築年数の経った空き家は、主要構造材に木材が使われていることが多く、シロアリの被害にあうと耐震性に問題が生じる恐れもあります。これらの理由から、空き家の雑草対策は建物の長期的な保全において重要です。
3-3 特定空き家に認定される可能性
特定空き家とは、空き家等対策特別措置法に基づき、周囲に悪影響を与える恐れがあると認定された空き家です。
雑草を放置すると、景観を損ない、害虫の発生や防災・防犯リスクが高まります。こうした問題から、行政により特定空き家とされることがあります。
特定空き家に認定されると、改善命令が出され、従わない場合は罰金や強制取り壊し費用が発生することもあります。空き家の適切な管理は重要です。
4. 空き家の売却はリハコにお任せください
長年放置していた空き家の売却は難しいとお考えの方も多いかもしれません。不動産業者に依頼したが断られた経験がある方もいらっしゃるでしょう。
空き家の売買に強いリハコなら、長年放置され、雑草が生い茂った空き家も大切に対応して売却いたします。
トラブルの多い空き家でも、どうぞお気軽にご連絡ください。面倒事や心配事はリハコがすべてサポートしますので、ご安心ください。
同志社大学を卒業後、株式会社光通信に入社し営業職に従事。2019年から不動産賃貸業をはじめ、築古戸建の再生を主とした賃貸業を営む大家さんの一面を持つ。空き家問題をさらに大きな枠組みで解決するために、「空き家を復活させ、街を復活させ、活気あふれる日本をつくる」という理念で株式会社リハコを設立。保有資格は宅地建物取引士と空き家相談士。
リハコが解決します
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ゴミ屋敷、築50年以上、再建築不可、未登記、隣地越境、市街化調整区域、10年以上空き家、ハクビシン、傾き物件、雨漏り、ツタや草、旗竿地、築古アパート、シロアリ
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