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「空き家に付いているハチの巣は駆除した方がいいのかな?」
「ハチの巣を駆除するにはどうしたらいいの?」
軒下・玄関・ベランダ・天井など、家にはハチの巣ができやすい場所がたくさんあります。
特に空き家は、人が住んでおらず駆除されるリスクが低いことや、経年劣化によりできた隙間から安全な場所に巣を作りやすいことから、ハチの巣ができやすい場所です。
空き家のハチの巣の駆除を先延ばしにしていると、
- 近所の人からの苦情の原因になる
- さらにハチの巣が大きくなって駆除の負担が増える
- 一度空になっても別のハチや害虫の巣として使われる場合がある
- 誰かがケガをしたら医療費を負担することになる可能性がある
のようなさまざまなトラブルが発生しやすくなるため、早めに対応した方が良いでしょう。
そこで、空き家に付いているハチの巣への対処法に関するフローチャートを用意しました。参考までに、どの方法が自分に向いているか試してみてください。

本記事では、空き家に付いているハチの巣への対処法として、
の3つの方法について詳しく解説します。
この記事を読めば、自分の場合は空き家に付いているハチの巣にどのように対応すれば良いか理解でき、ハチの巣による被害の心配をなくせるでしょう。
トラブルや悩みの種になるハチの巣から早く解放されるため、ぜひ最後までチェックしてみてください。
この記事の目次
1.空き家に付いているハチの巣を放置してはいけない理由

まずは、空き家に付いているハチの巣を放置してはいけない理由について詳しく解説します。
空き家に付いているハチの巣を放置してはいけない理由 |
・近所の人からの苦情の原因になる ・さらにハチの巣が大きくなって駆除の負担が増える ・一度空になっても別のハチや害虫の巣として使われる場合がある ・誰かがケガをしたら医療費を負担することになる可能性がある |
それでは、以下より1つずつ見ていきましょう。
1-1.近所の人からの苦情の原因になる
空き家に付いているハチの巣を放置してはいけない理由としてまず挙げられるのは、近所の人からの苦情の原因になるからです。
ハチの巣の近くでは、頻繁にハチが飛び回るようになります。ハチは土地の所有者が誰かは関係なく自由に飛び回る生き物ですから、空き家の近くに住む人たちの所へも飛んで行くでしょう。
近所の人はハチに刺される危険性があることに不安を覚え、家の窓を開けて換気をしたり、小さい子どもと出かけたりするのが難しくなり、生活に支障が出る可能性があります。
空き家がきちんと管理されていないという危機感から、空き家の所有者本人に苦情を伝えようとする人も出てくるでしょう。
場合によっては行政機関の窓口に問い合わせる人が出てくるほか、裁判にまで発展したケースもあるため、早めに対処することをおすすめします。
1-2.さらにハチの巣が大きくなって駆除の負担が増える
ハチの巣は、大きくなるほどハチの数が増えて巣に近づきにくくなったり、重量が増えて駆除に時間がかかったりするようになります。
またハチは巣が大きくなるほど巣を守ろうとして攻撃性が高まる傾向にあり、駆除するときの危険性も増加します。
自力で駆除する目安は15cm未満で、15cmを超えると危険性が高まり、業者に依頼する方が良い状況になるため、資金面での負担が増加してしまいます。
ハチの巣が大きくなる早さは時期により異なり、春先は1日数mm程度、ハチの活動が活発になる6〜10月頃は1日1cm以上成長します。
「また今度でいいか」と放置していると、ハチの巣がどんどん大きくなって駆除の負担が増えるため、早めに対応するようにしましょう。
1-3.一度空になっても別のハチや害虫の巣として使われる場合がある
ハチの巣は他の虫にとっても保温性が優れており、住み心地の良い空間なので、一度空になっても別のハチや害虫の巣として使われる場合があります。
ハチはいなくなっても、別の生物が住み始めると、景観の悪化・臭い・虫刺されなど別のリスクが発生してしまいます。
また、ハチの種類によっては他のハチが使っていた巣を自分の巣を作る材料にすることもあるため、元々あったハチの巣の近くに新しいハチの巣ができる可能性も考えられます。
ハチの種類によっても異なりますが、ほとんどの場合、巣からハチがいなくなる時期は10月〜12月頃です。ハチが巣から出て行き、刺される危険性が低いうちに駆除してしまいましょう。
ミツバチの巣には要注意
ミツバチは他のハチと異なり、同じ巣を何年も使い続ける習性があります。
ミツバチの主食である蜜は巣の中に貯蔵できるため、冬は巣の中に籠って蜜を食べ、春になると再び活動を始めるのです。
外から見るとハチが飛んでいないように見えても、実際は巣の中に潜んでいる可能性があります。
ミツバチの巣を駆除するときは、時期を問わず刺される危険性を考慮し、なるべく業者に駆除を依頼しましょう。
1-4.誰かがケガをしたら医療費を負担することになる可能性がある
空き家の所有者には、建物の管理や保全を行う責任があります。
そのため、ハチの巣の放置が原因で誰かがケガをした場合、所有者が管理を怠ったとみなされ、医療費の負担が求められる可能性があります。
状況によっては、医療費のほかに慰謝料の支払いを求められることも。ハチの巣はトラブルの源になりうるため、見つけ次第早めに駆除することをおすすめします。
2.空き家に付いているハチの巣への対処法1:自力で駆除する

空き家の付いているハチの巣への対処法1つ目は、自力で駆除することです。
だだし自力で駆除するときは、準備できる道具や技術には限界があるため、難しそうだと感じたときは無理をしないよう冷静に判断することが大切です。
ここでは、次の内容について詳しく解説します。
気になる項目からチェックしてみてください。
2-1.ハチの巣を自力で駆除できる条件
ハチの巣の駆除は、自力でできるケースがあります。次の条件にすべて当てはまっている場合は、業者に依頼しなくても対処できる可能性があります。
- 巣を作っているハチの種類:ミツバチ
- 巣ができている場所:自分の手が届く、開放的で作業の邪魔になる物がない
- 巣の大きさ:一辺の長さが15cm未満
- 作業する人:今まで一度もハチに刺されたことがない
ミツバチを見分けるポイントは、以下の表の通りです。
見た目 | ・体長は12mm程度 ・黄色い縞模様 ・胴体が丸みを帯びている ・フワフワした毛が生えている |
巣 | ・平べったい板のような形 ・作り始めは白色で、少しずつ蜜のような色になる |
【ハチの種類ごとの見た目と巣の違い】
見た目 | 巣 | |
ミツバチ | ![]() | ![]() |
スズメバチ | ![]() | ![]() |
アシナガバチ | ![]() | ![]() |
ただしミツバチは蜜をたくさん集めるため、駆除するときはベトベトした蜜にも対応する必要があります。蜜への対応が難しいときは、業者に依頼するのもひとつの手段です。
ちなみに、スズメバチは攻撃性が高く、アシナガバチは毒性が強いため、巣が小さくても自力で駆除するのはとても危険です。
ミツバチ以外のハチの巣を見つけたら、すぐに業者に駆除を依頼しましょう。業者に駆除を依頼する方法は、3章の「空き家に付いているハチの巣への対処法2:業者に依頼する」で詳しく解説しています。
ミツバチの巣を見つけたら養蜂家に連絡するのもアリ
ミツバチは人々の役に立つ「益虫」とも呼ばれており、植物の受粉を助けたり、ハチミツ製品の生産に携わったりしています。
空き家の持ち主や近所の人にとっては困った存在でも、巣を作る場所によってはありがたい存在でもあるのです。
ミツバチを飼育し、受粉や製品の生産に役立てている養蜂家のなかには、ミツバチの巣の回収を行っているところもあります。
ミツバチの巣を見つけたら、駆除するのではなく、養蜂家に問い合わせてみるのも良いでしょう。
2-2.自力で駆除するときに必要な物と費用
空き家に付いているハチの巣を自力で駆除するときに必要な物と、費用の目安は次の表の通りです。
必要な物 | 費用の目安 |
殺虫剤・殺虫スプレー(ハチ駆除用) | 800~1,700円 |
剪定ばさみ | 3,000円~(持ち手の長さによる) |
ゴミ袋 | 100~500円 |
防護服(使い捨て) | 500~2,000円 |
懐中電灯 | 600~3,000円 |
長靴 | 1,000~3,000円 |
虫取り網 | 500~1,000円 |
赤いセロファン | 100~500円 |
防護服は、隙間からハチが入り込まないよう、次のような特徴を満たしたものを選ぶと良いでしょう。
- フードが付いていて、顔や頭もガードできる
- 首元・手首・足首に隙間がない
- 手を保護するためのグローブが付いている
防護服にフードのような頭をガードできるものが付いていない場合は、ガーデニングや養蜂用の帽子も用意すると良いでしょう。
通販サイトでは1,500~3,000円ほどで販売しています。
また、防護服にグローブが付いていない場合は、軍手で代用することも可能です。ハチに刺されるリスクを下げるため、素肌をなるべく露出しない服装を心掛けましょう。
駆除用具の貸し出しを行っている自治体もある |
自治体によっては、防護服や殺虫剤などの貸し出しを行っている自治体があります。 ・東京都八王子市:防護服、殺虫剤、噴霧用伸縮竿のセットの無料貸出 ・神奈川県川崎市:ハチの巣駆除用防護服の無料貸出、駆除方法等の説明 空き家がある自治体でハチの巣駆除のサポートを行っていないか、ぜひ一度確認してみてください。 |
2-3.ハチの巣を自力で駆除する流れ
空き家に付いているハチの巣を自力で駆除する流れは次の通りです。
- ハチの巣から数m離れた場所から殺虫剤を噴射
- ハチの巣に近づいてさらに殺虫剤を噴射
- 長い棒を使ってハチの巣を落としてゴミ袋に入れる
- ゴミ袋に入っているハチの巣に向かって殺虫剤を噴射
- もともとハチの巣が付いていた場所に殺虫剤を噴射
所要時間の目安は、およそ1時間です。
それぞれの手順について、以下で詳しく解説します。
2-3-1.ハチの巣から数m離れた場所から殺虫剤を噴射
まずは、ハチの巣から2〜3m離れた場所から巣の表面に向けて殺虫剤を噴射します。
巣の表面に向けて噴射することで、外にいるハチを退治し、殺虫剤を少しずつ巣の中に浸透させます。
驚いたハチが巣の中から出てきたり、大きな羽音がしたりすることもありますが、落ち着いて殺虫剤を噴射し続けます。
この時、巣の中からハチが出てくる位置を確認しておきましょう。巣の表面に殺虫剤を噴射した後は、巣の出入口に向かって重点的に噴射するのがポイントです。
数m離れた位置からハチの巣の表面と出入口を狙うのは、3~5分を目安に行ってみてください。
2-3-2.ハチの巣に近づいてさらに殺虫剤を噴射
離れた場所から殺虫剤を噴射しているうちに、巣の中にいるハチにも殺虫剤の効果が出始めるため、少しずつ近づいてさらに殺虫剤を噴射します。
殺虫剤を噴射する位置は、手順1で確認したハチの出入口です。
殺虫剤のノズルとハチの巣の出入口を近づけ、巣の中に直接殺虫剤を噴射し、巣の中にいるハチにダメージを与えます。
このときハチの巣からハチが出てくることがありますが、殺虫剤でダメージを受け、動きが鈍くなっているため、落ち着いて対応しましょう。
ハチの巣の中への噴射を終えたら、巣の周りを飛んでいるハチにも殺虫剤を噴射します。
2-3-3.長い棒を使ってハチの巣を落としてゴミ袋に入れる
殺虫剤の噴射を終えたら、ハチの巣が落ちてくる位置に虫取り網を持って行きます。落ちたハチの巣が地面に当たって割れるのを防ぐことで、片付けの手間を軽減することが可能です。
まだ巣の中にハチが残っており、近くにいると危険な可能性もあるため、長い棒を使って少し離れた位置から、虫取り網に向かってハチの巣を落としましょう。
ハチの巣が取れたら、ゴミ袋に入れて回収します。
もしハチの巣を落としている最中にハチが出てきたときは、落ち着いて殺虫剤を噴射し、作業を中断して後ろに下がりましょう。
2-3-4.ゴミ袋に入っているハチの巣に向かって殺虫剤を噴射
落としたハチの巣をゴミ袋に回収したら、ゴミ袋に入っているハチの巣に向かって殺虫剤を噴射し、巣の中に潜んでいるハチを徹底的に退治します。
同時にハチの死骸によって来る虫を防ぐため、地面に落ちているハチも回収しましょう。
ハチが出てくる気配がなくなったら、口をしばって処分します。袋の中からハチが出てこないよう、袋を二重・三重にしておくのも効果的です。
ハチの巣が入っているゴミ袋の処分の仕方は自治体によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。例えば東京都調布市の場合、ハチの巣は可燃ごみとして処分することになっています。
2-3-5.もともとハチの巣が付いていた場所に殺虫剤を噴射
ハチの巣を駆除している間、殺虫剤に反応して巣から離れるなどし、巣にいなかったハチがいる可能性があります。
難を免れたハチが戻ってきたときの対策のため、もともとハチの巣が付いていた場所に殺虫剤を噴射しておきましょう。
また、殺虫剤を噴射することで、他のハチが同じ場所に新しい巣を作るのを防ぐことができます。
可能であれば、1週間を目安に毎日継続すると効果的です。
2-4.ハチの巣を自力で駆除するときの注意点
ハチの巣を自力で駆除するときの注意点は、次の通りです。
服装等 | ・黒や暗い色の服は避ける ・香水・整髪剤など匂いがするものは付けない ・肌の露出や隙間を無くす |
作業の準備 | ・駆除作業は日没後2~3時間経過してから ・殺虫剤・殺虫スプレーは多めに用意しておく ・懐中電灯には赤いセロファンを被せる |
作業中の行動 | ・落ちているハチには素手で触らない ・素早い動きをしない ・大きい声を出さない ・ハチを振り払うような行動はしない ・2人以上で作業をする |
スムーズに作業を進めたり、万が一ハチに刺されたりしたときのため、蜂の巣の駆除は2人以上で作業することをおすすめします。
ハチは黒い物や匂いに反応して攻撃してくることがあるため、白い服装を心掛け、香水・整髪剤は使わないように注意しましょう。
また、ほとんどのハチは夜になると動きが遅くなるので、周辺が暗くなってから作業することをおすすめします。
懐中電灯の明かりにハチが集中しないよう、赤いセロファンで覆っておくのもポイントです。
2-5.作業中にハチに刺されたときの対処法
作業中にハチに刺されたときは、次のような対応を取りましょう。
状況 | 対処法 |
ハチに刺された直後 | ・作業を中断し、その場からゆっくり離れて安全な場所へ移動 ・刺された場所をつまむ・吸引機を使用する等してハチの毒を出す ※口では吸わない ・刺された箇所を水でよく洗う ・抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を塗り、保冷剤などで冷やす |
刺された場所にハチの針が残っている | ・ピンセットで抜く ・難しい場合は医療機関を受診 |
刺された箇所が痛む・腫れる | ・冷やす等の応急処置を行う ・数日経ってもおさまらない場合は皮膚科を受診 |
全身に痒み・痺れがある 吐き気・めまい・呼吸困難 | ・すぐにアレルギー内科を受診 ・万が一に備え、救急車を呼ぶ |
特に、過去に1回以上ハチに刺された経験がある方は要注意です。ハチの毒に身体が過剰に反応し、全身にアレルギー症状(アナフィラキシーショック)が起こるケースがあります。
初めてハチに刺された人も、今までに複数回ハチに刺された経験がある人も、油断せず積極的に医療機関を受診するようにしましょう。
3.空き家に付いているハチの巣への対処法2:業者に依頼する

空き家に付いているハチの巣への対処法2つ目は、業者に依頼することです。
自力で駆除するのが難しいと判断したときや、プロにお任せしたいときは、害虫駆除の専門業者に相談すると良いでしょう。
ここでは、次の内容について解説します。
リンクを設定しているので、気になる項目からチェックしてみてください。
3-1.業者に依頼するときの費用の相場
業者に依頼するときの費用の相場は、次の表のようにハチの種類によって異なります。
ハチの種類 | 費用の相場 |
スズメバチ | 2万~5万円 |
アシナガバチ | 1万~3万円 |
ミツバチ | 1万~5万円 |
また次のような状況の場合は作業にかかるコストが増加するため、追加料金が発生します。
- 巣が大きい
- 作業しにくい場所に巣が付いている
- 巣の数が多い
なかには「5,000円〜受け付けます!」と宣伝している業者がありますが、基本料金が5,000円程度であるだけで、オプションがたくさん付くケースがよく見られます。
可能であれば複数の業者に見積もりを依頼し、納得できる価格を提示したところと契約するようにしましょう。
自治体が用意している補助金・助成金を活用しよう
自治体によっては、ハチの巣の除去に関する補助金や助成金を用意しているところがあります。
自治体名 | 助成内容 |
東京都青梅市 | ・スズメバチ等の巣の除去が対象 ・作業金額の1/2の金額を補助 ・上限は1万円 |
神奈川県鎌倉市 | ・スズメバチの巣の駆除が対象 ・駆除に要した費用の1/3の金額を補助 ・上限は1万円 |
埼玉県ふじみ野市 | ・スズメバチの巣の駆除が対象 ・作業金額の1/2の金額を補助 ・上限は1万円 |
なかには年間の予算に上限を設けており、上限に達し次第受付を締め切る自治体もあります。
「ハチの巣駆除 補助金 ○○(空き家がある自治体名)」で検索し、利用する場合は早めに申請を済ませておきましょう。
3-2.業者に依頼してハチの巣を駆除する流れ
業者に依頼してハチの巣を駆除する流れは、以下の通りです。
- 業者に連絡する
- 現場でハチの巣を確認したうえで見積もり
- ハチの巣を駆除
- 費用を支払う
それぞれのステップについて、詳しく解説します。
3-2-1.業者に連絡する
まずはハチの巣の駆除に対応している業者に、電話やお問い合わせフォームなどから連絡します。連絡するときは、次のような項目を業者に伝えましょう。
- ハチの巣が見つかった場所
- ハチの数(正確でなくてOK)
- ハチの巣の大きさ
- ハチの種類(分かれば)
- 空き家がある場所の住所
ハチの巣の状態やハチの種類を調べるときは、安全第一で行動することが大切です。刺される可能性があると感じたときは、詳細な情報が伝えられなくても問題ありません。
また、ハチの巣を見ながら業者に電話するのも避けた方が良いでしょう。話すことに気を取られてハチが接近しているのに気付かなかったり、声に反応したハチに攻撃されたりする可能性があります。
窓やドアをしっかり閉めて、室内や車中といったハチが入り込まない場所から連絡しましょう。
3-2-2.現場でハチの巣を確認したうえで見積もり
問い合わせの後は、実際に業者が現場まで訪問し、ハチの巣の状態の確認と見積もりを行います。
現地調査では、次のような作業を行います。
- ハチの種類の確認
- ハチの巣の大きさや位置の確認
- 駆除に必要な作業の検討
見積もりの際は、内訳や価格について分からないことがあれば積極的に質問するようにしましょう。
多くの業者は、見積もりまでは無料で実施しています。
時間に余裕がある場合は複数の業者に依頼し、納得のできる価格・サービスの業者と契約してみてください。
3-2-3.ハチの巣を駆除
契約を結んだ後は業者と作業の日時を調整し、ハチの巣を駆除します。業者によるハチの巣の駆除では、以下のようなことを行います。
- ハチの巣の場所・大きさの再確認
- 床板の撤去・脚立の準備等、作業しやすい空間づくり(必要な場合のみ)
- 巣の内外にいるハチを駆除
- ハチの巣の駆除・処分
- ハチが戻らないようにする予防処置
作業している間、依頼した人はハチに刺されるのを防ぐため、基本的には安全な場所で待機することになります。
作業が終わると業者の人から声をかけてもらえるので、室内や車内などハチが入ってこない場所で待っておきましょう。
3-2-4.費用を支払う
最後に、駆除にかかる費用を支払います。支払いのときは、見積もりのときと金額が変わらないか確認しましょう。
もし金額が増減している場合は業者に問い合わせ、理由をきちんと説明してもらうことが大切です。
3-3.業者に依頼してハチの巣を駆除するときの注意点
業者に依頼してハチの巣を駆除するときの注意点は、次の通りです。
- 悪質な業者に気を付ける
- 複数の業者を比較して契約するところを決める
- 信頼できる業者に依頼する
- 作業が終わるまでハチの巣には近づかない
業者選びに関するトラブルを避けるには、複数の業者に見積もりを依頼し、相場をある程度把握したうえで契約する業者を決めることが大切です。
また不当な追加料金の請求を防ぐため、正確な現地調査に定評がある業者や、「見積もり後の料金の追加はありません!」と宣言している業者に依頼してみてください。
悪質な業者がよく利用する手口 |
・現地調査で強引に契約を迫る ・余分な作業をして請求額を加算する ・ハチの巣の数を実際より多く報告する ・防護服の使用料を後で上乗せする ・作業完了後に「想定したよりハチの巣が大きかった」等と言い、料金を加算する |
4.空き家に付いているハチの巣への対処法3:ハチの巣を付けたまま家を売却する

不動産会社のなかには、ハチの巣が付いているような訳あり物件をそのまま買い取っているところもあります。
空き家に今後も人が住む予定がない方などは、ハチの巣を付けたまま家を売却するのも良いでしょう。
ここでは、次のような内容を解説します。
4-1.ハチの巣が付いている空き家を売却するのに向いている人の特徴
次の項目に当てはまる方は、ハチの巣が付いている空き家をそのまま売却するのに向いている可能性があります。
- 今後誰かが住む予定がない
- 空き家を維持・管理するのが大変だと感じている
- 少しでも早く空き家を手放したい
- ハチの巣の駆除にかかる費用を節約したい
- 近所の人から苦情を寄せられて困っている・苦情を寄せられそうで不安
不動産会社のなかには害虫駆除の業者と提携しており、ハチの巣付きのままで物件を買い取っているところもあります。
ハチの巣付きの物件を買い取っている会社の多くは、ハチの巣を駆除してリノベーション工事を行い、きれいな状態にしたうえで新しい入居者へと販売することで、利益を得ています。
建物の立地や状態によっては高値で販売できるので、ハチの巣が付いている空き家でも高額で買い取ってもらうことが可能です。
また、不動産会社によっては約2週間ですべての手続きを終わらせ、売却を完了できるので、素早く空き家を手放せるのもメリットです。
ハチの巣が付いている空き家をそのまま放置し続けると、ハチの巣がどんどん大きくなり、近隣住民とのトラブルが発生しやすくなります。
今後人が住む予定がなかったり、空き家の管理が難しく感じているときは、ハチの巣が付いた状態で売却するのもひとつの手段です。
4-2.ハチの巣付きの空き家の売却にかかる費用
ハチの巣が付いている空き家をそのまま売却することで、ハチの巣の駆除費を節約することが可能です。
ただし、売却の手続きを進めるにあたり、他の費用が発生します。ハチの巣付きの空き家の売却にかかる費用の目安は、次の表の通りです。
費用 | 内容 | 金額の目安 |
印紙税 | 売買契約書の作成にかかる税金 | 1,000~1万円 |
譲渡所得税 | 空き家の売却益にかかる税金 | 譲渡所得×20.315~39.63% |
登録免許税 | 抵当権の抹消にかかる税金 | 不動産の価額×2% |
譲渡所得税は、特例を活用することで税金の納付額を減らしたり、0円にしたりできます。
空き家の売却にかかる費用の詳しい説明や、負担を減らす方法はこちらの記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
4-3.ハチの巣が付いた空き家を売却する方法
ハチの巣が付いた空き家を売却するときは、次のような流れで手続きを進めます。
- 訳あり物件の不動産買取に対応している業者を探す
- 業者の査定を受ける
- 売買契約を結ぶ
それぞれの手順について、詳しく解説します。
4-3-1.訳あり物件の不動産買取に対応している業者を探す
まずは、空き家の売却を依頼できる業者を探します。
ハチの巣付きのような訳あり物件の場合、通常の不動産買取業者に依頼すると次のようなことを言われるケースが多いため、あまりおすすめできません。
- 0円なら買い取る
- ハチの巣の駆除費用を払ってほしい
- ハチの巣の駆除費用を買取額から差し引く
- ハチの巣を駆除してからでないと取引できない
訳あり物件に対応した業者であれば、訳あり物件の問題点を取り除く方法や、有効活用するノウハウが蓄積されているため、取引が難しいハチの巣付きの空き家でも高く買い取ることが可能です。
そのためハチの巣付きの空き家を売却するときは、訳あり物件に対応している業者を探しましょう。
「買取」と「仲介」の違いには要注意 |
空き家を売却する方法には、主に「買取」と「仲介」の2種類があります。それぞれの違いは、次の通りです。 ・買取:不動産会社が空き家の持ち主から物件を買い取る ・仲介:不動産会社が空き家の購入希望者を探し、購入希望者と持ち主を繋げる 不動産会社が直接買い取るのが「買取」、他の購入希望者を紹介するのが「仲介」です。 ハチの巣付きの空き家は訳あり物件になるため、仲介だとなかなか購入希望者が見つからず、売却完了に時間がかかったり、売れるまでにハチの巣が大きくなったりするリスクがあります。 ハチの巣付きの空き家を売却するときは、買取に対応している不動産会社に依頼するのがおすすめです。 |
4-3-2.業者の査定を受ける
訳あり物件の買取に対応している不動産会社を見つけたら、何円くらいで買い取れるかを算出してもらうため、査定を受けます。
不動産の価格は、次のような項目を幅広く調べ、多角的な視点からの調査をもとに決定します。
- 築年数
- 面積
- 駅・バス停までの距離
- 家の破損・劣化・汚損の状態
- 日当たりの良さ
- ハチの巣の数・大きさ・位置
- 残置物(ゴミ)の量 など
現場を見ないと正確なことが分からない項目もあるので、必ず業者には空き家まで来てもらい、査定をしてもらいましょう。
2~3社に査定を依頼しよう |
査定を受けるときは、2〜3社を目安に依頼するのがおすすめです。複数の会社に査定を依頼することには、次のようなメリットがあります。 ・買取額の相場を把握できる ・サービスの内容を比較し、より自分に合った業者と契約できる 複数の業者に依頼することで、買取額の相場を把握できるため、高すぎる・安すぎる査定額を提示する悪徳な業者を見抜きやすくなります。 サービスの内容も業者によって異なるので、比較することでより自分に合った業者と契約することが可能です。 不動産売買は一度契約を結ぶと、契約を解除するのはかなり難しいため、納得できる業者を選びましょう。 |
4-3-3.売買契約を結ぶ
ハチの巣付きの空き家を売却する業者が決まったら、売買契約を結び、空き家を売却します。
不動産の売買契約には専門的な用語もたくさん登場するため、分からないことがあれば積極的に担当者に確認してみてください。
5.ハチの巣が付いている空き家を「そのまま」売るならリハコにご相談ください

ハチの巣が付いている空き家を「そのまま」売却したいときは、訳あり物件の買取実績が豊富な「リハコ」にご相談ください。
リハコでは、他社では売却するのが難しいハチの巣付きの物件でも、積極的に買取を行っています。
5-1.ハチの巣付きなどの訳あり物件の買取が得意
リハコではこれまで数多くの訳あり物件を取引してきた経験があるため、ハチの巣が付いており駆除に手間がかかる物件でも、可能な限り買取を行っています。

こちらは実際に、茨城県古河市の空き家をハチの巣がある状態でお買取りしました。
空き家の所有者様は、市役所からハチの巣を指摘されて困っていたようでしたが、そのままの状態で空き家を売却できて安心されていました。
リハコが訳あり物件を何件も取引できる理由は、「中古物件を活用して家賃収入を得たい」と考えている投資家との繋がりがたくさんあるためです。
また司法書士・宅建士・ホームインスペクターといった専門家が連携し、適切な買取価格を提示できるのも、人気の理由です。
ハチの巣付きのような訳あり物件でも、リハコであればリノベーションを通して、新しい所有者や入居者に引き継ぐことができます。
5-2.ハチの巣を駆除した後はリフォームして新しい住人に住んでもらうことも可能
リハコでは買い取った物件を、若いファミリー層が住みたくなるようなおしゃれで実用的な物件にリノベーションしています。
実際にリハコが行ったリノベーションには、次のようなものがあります。




上記のような修繕やリノベーションを経て、大切な物件をリハコが全力で次の入居者に引き継ぎます。
「今は誰も住んでいないハチの巣付きの家だけど、思い出が残っている」「まだ人が住めそうだから、なかなか手放せない」という方は、ぜひリハコにご相談ください。

6.まとめ
今回は、ハチの巣が付いている空き家を放置してはいけない理由と対処法を解説しました。
ハチの巣が付いている空き家を放置していると、以下のような問題が発生しやすくなるため、早めに対応することをおすすめします。
- 近所の人からの苦情の原因になる
- さらにハチの巣が大きくなって駆除の負担が増える
- 一度空になっても別のハチや害虫の巣として使われる場合がある
- 誰かがケガをしたら医療費を負担することになる可能性がある
空き家にハチの巣が付いている場合、次のいずれかの対応をすることで問題を解決できます。
自力でハチの巣を駆除できるのはミツバチの巣で、一辺の長さが15cm未満、自分の手が届いて作業の邪魔になる物がないときだけです。
ミツバチ以外のハチの巣が付いていたり、ハチの巣の大きさが15cmを超えたりしているときは、業者に依頼しましょう。
もちろん自力で対処するのは大変と感じたときは、小さい巣でも業者に任せて構いません。安全第一で駆除することが大切です。
もし今後空き家に人が住む予定がないときや、維持管理が負担に感じているときは、ハチの巣を付けたまま家を売却するのもひとつの手段です。
訳あり物件の買取に取り組んでいる不動産会社なら、高額で買い取ってもらえる可能性もあります。
関東圏の空き家を対象としている「リハコ」も、ハチの巣付きの物件を買い取っています。
ハチの巣付きの空き家についてお困りの方は、ぜひお気軽にリハコにお声がけください。

同志社大学を卒業後、株式会社光通信に入社し営業職に従事。2019年から不動産賃貸業をはじめ、築古戸建の再生を主とした賃貸業を営む大家さんの一面を持つ。空き家問題をさらに大きな枠組みで解決するために、「空き家を復活させ、街を復活させ、活気あふれる日本をつくる」という理念で株式会社リハコを設立。保有資格は宅地建物取引士と空き家相談士。

リハコが解決します
「0円で処分します」「100万円の処分費用をお支払いいただければ引き取ります」と他社に納得いかない買取査定を受けた方こそ、リハコにご相談ください。
ゴミ屋敷、築50年以上、再建築不可、未登記、隣地越境、市街化調整区域、10年以上空き家、ハクビシン、傾き物件、雨漏り、ツタや草、旗竿地、築古アパート、シロアリ
このような訳ありの空き家でも、 納得のいく価格で売り出すこと ができます。

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